お刺身に小さな黄色い菊があしらわれていることが多いですが、これは刺身のつまにする『つまぎく』などといわれるそうで、そのまま食べると苦みが強いですが花びらを醤油に散らしていただくことができるそうです。

菊には殺菌作用があり、今のように冷蔵保存が普及していない時代に食中毒防止の意味もあって用いられていたといわれますので、生魚に菊をあしらうのにはちゃんと意味があったということなのですね。

また食用菊にも解毒作用や老化防止、ガン予防や疲労回復などが期待できる栄養素やミネラル類が豊富で、薬膳料理などにも用いられるほどなのだとか。

ところで、観賞用として楽しまれている菊も同じように食べることができるのでしょうか?同じキクの仲間なのですから、体への効能も期待できそうですが、実際の味などはどうなのでしょう?

食用菊と観賞用菊の違いは!?

菊 食用 観賞用

結論から言うと、観賞用菊も食べれないわけではないのですが、食べるならやはり食用菊にしておくのが無難でしょう。

食用菊は品種改良により苦みなどを押さえて食べやすくなっていますが、その感覚で観賞用の菊を食べるとかなり食べにくいと感じるそうです。

また安全面においても、食用菊は人の口に入っても大丈夫なように消毒されている一方、観賞用菊は未消毒ですので調理の際には湯通しや酢漬けなどの処理が必要になります。

スポンサードリンク

さらに市販の観賞用菊には、葉や花にかなりの薬剤を使用していることが多いですので、ちゃんと処理をしたとしても人体への影響がないとは言えないでしょう。

食用菊にもいくつか種類がありますが、色は黄色と紫色が主流です。刺身のつまに使う『つま菊』は愛知県で、様々な料理に楽しめる食用菊は主に東北地方で生産されているそうです。

まとめ

食用菊はおいしくいただくために品種改良されたものですので、そちらを楽しむのが一番ですが、自分で栽培した観賞用菊を調理される方もいらっしゃるようです。

観賞用菊は食用を前提にしていないため、消毒もされていないばかりか花の保持のための薬剤を大量に散布されている場合が多いですので、できれば観賞だけにとどめておくのが無難なのかもしれませんね。