ユリは約100種類の原種があり、世界で品種改良をされ、園芸品種は130種類ほどと云われています。その中で日本には15種類が自生しており、北海道から沖縄まで日本のいたるところで野生のユリを見る事ができます。

夏の野山を散歩していると、野生のユリに出会います。大きなヤマユリやオニユリ、白さが美しいテッポウユリなど。いったいどれくらいの種類のユリが自生しているのでしょうか。

日本の野生ユリと、その種類

ユリ 種類 野生

ユリの王国であるとよく云われているのを見かけますが、自生する15種類のうち7種類が固有種(日本以外では自生していない原種)だそうです。

その中のヤマユリ、オニユリ、コオニユリ、カノコユリは食用としても栽培されています。また、香りが高く真っ白い大輪の花を咲かせるカサブランカにおいては、ヤマユリとタモトユリの交配種です。タモトユリも国有種ですが、今現在は絶滅したとされています。

園芸種の元になった野生ユリが、テッポウユリ、ヤマユリ、スカシユリ、カノコユリと、こちらも日本に自生している種です。

交配種の有名なところで、カサブランカを代表とする、オリエンタルハイブリッド系や、オニユリ、ヒメユリなどを元とされている、アジアティックハイブリッド系があります。

また、新しいもので、ロンギフローラムハイブリッド系という、白いトランペット上の花を咲かせる品種があります。

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こちらは、テッポウユリやタカサゴユリが元とされます。いずれも日本で自生しているユリから品種改良されており、人気が高く、広く人々に愛されています。

地域ごとの野生ユリについてですが、沖縄・奄美諸島原産のテッポウユリは、その独特な姿形に純白の花弁が特徴です。

キリスト教系では、イースターリリーとも呼ばれています。また、新潟、福島、山形の県境、山地周辺と宮城県の一部にしか自生しないヒメサユリは、今や準絶滅危惧種に指定されているようです。

特徴としては、茎が細く、小ぶりな薄い桃色の花を咲かせます。

まとめ

今では日本で咲く野生のユリは、数ある品種改良されたユリたちの元となっており、家庭の庭先や、お部屋を華やかにしてくれています。

しかし、これほど多くの品種の親であるのに、そのほとんどが海外で手がけているそうです。いわゆる逆輸入の形です。是非、日本における野生のユリを絶滅させないようにしたいですね。