ユリは球根から花を咲かせますが受粉をすることで種ができ、その種を蒔くことで花を咲かせることが出来ます。ただし、花が咲くまでにかなりの年数が必要となりますので、球根と種では花を咲かせるまでにかかる時間が違ってきます。
ユリの受粉方法
ユリの花の雄しべと雌しべですが、花粉を付けている方が雄しべで、粘着のある蜜を付けている方が雌しべです。雄しべの花粉が、雌しべに付くことによって受粉できます。
受粉した雌しべには、花粉管と呼ばれる精細胞を運ぶ管が伸長し、雌しべの中をとおり胚珠内で実を作ります。実が大きくなって茶色く色が変わると、その中には種がたくさんはいっています。
切り花であったとしてもそれは変わらず受粉してしまいますので、受粉させないために、雄しべの花粉をとったりします。
受粉するとユリの花は、早くに萎れていきますので、ティッシュなどで花粉を取り除くことでより長く切り花を長持ちさせて、花を楽しむ事が出来ます。
ユリの受粉を運ぶ虫
ユリは、虫ばい花で昆虫の体について花粉を運んでもらいます。そんな花粉を運んでくれる虫たちはたくさんいます。
ハチの仲間のミツバチやハエの仲間のハナアブ、蝶に甲虫とたくさんの虫たちが花に訪れ花粉を運んでくれます。
もちろん虫たちは、エネルギー源の蜜やタンパク源の花粉を集めるためにやってくるのですが、もちろん、蜜だけを必要と花に訪れる虫もいるため、花たちの中には色々と花粉を運んでもらうための工夫がなされているようです。
ユリの場合は、蜜を吸うためにやってきた蝶の長いストローが花粉に触れずに蜜だけ吸われてしまうこともあるようです。
まとめ
一輪一輪、華やかさのあるユリの花ですが、自宅の玄関を花瓶に入れたユリで彩る際、少しでも長く眺めるためには、雄しべの花粉は取っておくのが良いようです。
もちろん花粉が付いている状態と花粉がない状態では花の見栄えも違ってくるので、どちらの状態で飾られるかは好みによるかもしれませんが、花粉が服に付くとなかなか取れないので、そういった心配があるなら取り除いておいた方がいいと思います。
雌しべからは蜜が出てきますので、定期的に蜜が落ちていないか確認しふき取っておく事も忘れないようにしないと気が付いたら玄関がベタベタになっていた、なんてこともあるかもしれませんね。