菊は比較的丈夫な植物で、関東以西では路地で越冬できる場合もあるようですが、栽培の際に悩まされるのが病気だといわれます。病気のことをよく理解した上で対策をしていくことが大切になるでしょう。

ここでは、特に菊の葉に発生しやすい病気についてまとめました。

菊の葉の病気について

菊 葉 病気

菊の葉の病気は、梅雨時期と秋に多く発生して盛夏には比較的少ない傾向があるようです。

・さび病(白さび病,黒さび病など)

白さび病は3~6月と9~10月頃によく発生し、葉の裏側に白い斑点が発生、放置するとその斑点がイボのように隆起してしまう症状。非常に伝染力が強いので、発生した場合は広がらないように葉を切り捨てたり焼いてしまうことが必要になるそうです。

・黒斑病(褐斑病も同様)

黒斑病は6~7月の梅雨時期と9月頃に発生することが多く、葉に褐色の小斑点ができ次第に拡大して黒褐色のくっきりした病斑になります。こちらも感染力が非常に強いため、発生した場合は広がる前に葉を切り捨てて廃棄する必要があるでしょう。

・べと病

葉の裏に白いカビが発生して淡い褐色になり、最悪の場合カビにより枯死します。

・うごんこ病

白い粉が円形状に現れ、次第に葉全体に広がり黄変します。ひどい場合は茎にも広がり生育不良になるということです。

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これらの病気を予防するためには、あらかじめ専用の殺菌剤を散布する必要があります。ダニコールやマンネブダイセンなどをはじめ色々な薬剤があるようですので、用途に応じて使用するといいでしょう。

また、立枯症は葉の色がだんだん悪くなって下のほうから枯れていく病気ですが、こちらの場合は土にある菌を除去することが必要になるそうです。

また、病気だけでなく害虫の被害も少なくありません。特に大輪の花は弱いようですので、予防のために日当たりや風通しのいい場所でチッソ過剰にならないように育てることが必要になります。

発生した場合には薬剤散布で対応するしかありませんが、同じ薬剤を繰り返して使用すると効果が徐々に下がってきますので、何種類かの薬剤を交互に使用するなどの工夫も必要といわれます。

まとめ

特に観賞用の菊の栽培において、病害虫は命取りになりかねませんよね。感染力の強い病気が多いので、特に発生しやすい梅雨時期と秋に向けてあらかじめの予防をしっかり行うことが大切になりそうです。