盆栽といえば、通常は樹木の盆栽をイメージする方が多いのではないでしょうか。菊にも盆栽があります。展覧会における、盆栽菊は木や石の上からまるで生えているように見えるものや、小型でも重厚なイメージを抱かせるものも多くあります。
今回は菊の盆栽の育て方や、お手入れ方法について紹介します。
菊の盆栽の育て方について
菊の盆栽の育て方は?
菊の盆栽は挿し木から育てた方が良いですが、木・石つけ以外であれば、冬至芽からでもかまいません。挿し芽であれば、夏の終わりから初秋にかけて実施して下さい。
鉢上げはそれから半月位で直径12cm位の鉢に移します。木・石つけ以外はそのままで育て、初冬には一回り大きい鉢に植え替えて春まで育てます。
木・石つけの場合は晩秋には根を伸ばすために長い物に植え替えるとよいでしょう。
根が十分伸びていれば、初春に石や木に取り付けても良いですが、根の数は5~8本位にしてください。初春から苗木の新芽が出てきますが下の方の丈夫な芽を残して下さい。
その頃から、苗が生長してきます。株元より数本の芽がでている時は、早めに1本にして下さい。春先から腋芽が伸びてきますが、そのまま伸ばして幹の肥培をします。4~5月は太る時期ですので、乾燥肥料なども与えて積極的に肥培しましょう。
10cmを超える位成長したら、立ち上がりの形を決めて針金で最初の曲げつけをします。以降は、枝順を決めてそれぞれ針金で形を整えていきます。
折れやすいので、小さめの針金を使用して下さい。枝が伸びてきたら、各枝にも針金をかけていきます。
菊の盆栽の剪定は?
剪定は主幹にするものと枝になるものを決めて、主幹にするものの上で剪定して下さい。枝の場合は、下芽や横の芽を残して剪定しておけば、上にばかり伸びるのを抑制して花を多く咲かせることができます。
小さい菊は、大菊と比べると病害虫に強いといわれていますが、念のために月に2~3回は消毒を行って下さい。
まとめ
菊人形、懸崖作り、大菊など、菊の展示会では見事な盆栽菊を見る事ができます。菊作りの経験のある方なら、誰しも一度は挑戦してみたくなるのではないでしょうか。自分で作るとなるととても大変ですが、うまくいった時の感動はまた違ったものはないでしょうか。