月下美人は中南米産のサボテン科の植物です。
夏の夜に一夜限りの花を咲かせる神秘的な花を、ぜひ自分の手で育ててみたいと思いませんか?
よく似たクジャクサボテンには赤、桃色、黄色など多彩な色の花が多いですが、月下美人は白一色でとてもよい香りがします。
夜に白く浮かび上がる花はどこか謎めいていて見るものは心を奪われてしまいます。
サボテン科の月下美人の育て方のコツとは?
・置き場所
高温と多肥を保てるなら屋外でも育てることができます。
しかし、冬や夜に冷え込んだりする地域では、そのままの状態で外に置きっぱなしにすることは避けたほうがいいでしょう。
一般的には5月から9月頃は強風や雨を避けられるように、軒下や玄関の脇などに置きます。
冬は最低でも5度以上保てるように寒さから守る工夫をすることが大切です。
低温にあてると茎節に黒い斑点ができたり、枯れてしまったりします。
・水やり
月下美人はサボテン科の植物です。サボテンというと水を控えるイメージがありますが、月下美人は多水を好みます。
生育期には常に土が軽く湿っているほうがよく育ちます。4月から10月頃は毎日か1日おきにたっぷり与えます。
冬は10度以上に保てるなら、表土が乾いたらたっぷりあげるようにしますが、10度以下になるようなら水切りして休眠させます。
・肥料
月下美人は多肥を好むので4月から9月頃は切らさず与えます。
月下美人は肥糧食いの植物なのです。
秋以降の肥料は育てる場所の温度しだいになります。
10度以上を保てるならそのまま続けますが、10度以下になるなら肥料は切って休眠を促します。
・植え替え
月下美人は温度の管理が大切なので、一般的には鉢植えにして育てます。
鉢という限られたスペース内ではすぐに根がグルグルと回り、空気の通る隙間がなくなってしまいます。
植物は葉で光合成をして、根で呼吸しています。
根から空気や水分、養分が吸収できなくなると枯れてしまいます。
およそ2年に一度くらいのペースで植え替えを行いましょう。時期は9月下旬頃が最適期です。
月下美人は直根がなく細根が表土近くにに張ります。
そのため、浅植えにすることが肝心で、用土をのせすぎたり上からぎゅっと押さえ込んだりしないようにします。
【まとめ】
月下美人は自生地の気候が雨季と乾季に分かれているので、雨季に生長して乾季に開花するという自然のサイクルになるべく合わせるようにするのが栽培のコツです。
生長と休眠だけのサイクルなので、最低温度の管理をしっかりと行い、水やりと水切りのタイミングをうまくとって育てていきましょう。