真夏の夜に純白の大輪を咲かせ、一夜限りでしぼんでしまう。
その潔さ、儚さが月下美人の魅力のひとつでもあります。
月下美人は中南米産のサボテン科の植物で、20種類くらいの仲間が知られています。
「月下美人」というと純白の原種そのものですが、「姫月下美人」、月下美人と姫月下美人をかけ合わせた「満月美人」、「昼咲き月下」、「バルバデンシス」、「宵待孔雀」なども月下美人の仲間です。
月下美人の花が咲く時期はいつ頃?
月下美人の花のシーズンは6月から10月頃です。
この間に株によっては3回くらい3~4週間くらいおきに咲いて、美しい花と芳香で楽しませてくれるものもあります。
・梅雨の時期 6月から7月ころ
いよいよ開花シーズンの始まりです。
屋外の日当たりの良い場所に置いて管理します。つぼみのついている株は雨にあてないように軒下などにとり込み、落蕾に注意しましょう。
・夏の時期 7月から9月ころ
次々とつぼみを出して美しい花を咲かせてくれます。
夕方ころから咲きはじめ、明け方にはしぼんでしまいますが、その儚さも月下美人の魅力のひとつでもあります。
高温な環境と肥料を絶やさず、初夏から徐々に慣れさせていけば遮光しなくても耐える丈夫な株に育てることができます。
しかし、そうでない場合は、強光で日焼けしてしまうのを防ぐために、ヨシズ下などで遮光する必要があります。
しかし高温多湿になると病害虫におかされやすくなるので、適度な通風を心がけましょう。
・秋の時期 9月から11月ころ
月下美人をはじめとして、姫下月下美人、ストリクタム、宵待孔雀などは9月下旬から10月頃に最盛期を迎えます。
気温が低くなるので、秋の花は真夏に比べて花持ちが良くなります。
例外として「昼咲き月下」は10月になって気温が下がりすぎると花が開かず、朝になって温度が少し上がったころに咲きだすものもあります。
残暑が終わったら、ヨシズなどもはずして日光を十分に当ててあげましょう。
しかし、10月下旬頃になったら寒さに当てないように早めに室内に移動させなくてはなりません。
月下美人はクジャクサボテンより寒さに弱くデリケートですので、気温に注意して見守ってあげましょう。
【まとめ】
月下美人はサボテンですが、水を控えず生長期は常に土が軽く湿っている状態にしなくてはなりません。
肥料は絶やさず、寒さに弱いので気温の変化に気を配って見守ってあげることが必要です。
こうなるとずいぶんと手がかかるように思いますが、そうやって手をかけてあげた分、開花したときの喜びもひとしおです。
花の美しさに感動することはもちろん、愛着がわいてことさら愛おしく思えてくるのではないでしょうか。