菊は、日本では皇室の紋にも定められており、品格の象徴となってきました。19世紀になると、菊は日本から海外へも進出し、日本の菊とは異なる品種が栽培されるようになりました。
では菊の種はいつ、どのようなやり方で採取すればよいのでしょうか。
菊の種はいつ、どうやって採取すればよいの?
菊の開花時期が終わり、花が完全に枯れて乾燥したら種を採取することができます。
花弁が散り、残った花芯の部分が茶色に変色して、ドライフラワーのようにパサパサに乾いたら、中にある種が熟した証拠です。
注意したいのは、良く晴れた日の午前中を選んで採取することです。天候不良で水分が残っていると、カビが生えたり腐ったりしやすいので、十分に乾燥させてから採種する必要があるからです。
種は花の中心にある筒状花といわれる部分にあります。小さすぎて見ることはできませんが、筒状花の中に種がたくさん含まれています。
菊の品種によりますが、種がはじけたり飛び散ったりしやすい品種は、そろそろかな?という時期になったら、お茶やダシを小分けにする時に使用するティーバッグを菊にかけて首を緩くしばるか、ホチキスで留めておくとよいでしょう。種が自然にはじけて、袋の中に散ったところを袋ごと採れば簡単です。
種が飛び散らない場合は、枯れた花を剥くと小さな種がたくさん出てきます。
菊の品種によりますが、種には綿毛が変化した硬いトゲが存在する場合があるので、刺さないように気をつけて採取してください。
採取した種は、紙袋や封筒などに入れて乾燥させ、涼しい場所で秋まで保存して下さい。
ただし、一代交配種(F1)の場合は種を採取して蒔いたとしても、親と同じものは出てきませんので注意が必要です。
種まきは春の4月頃、あるいは秋の9月中旬~10月頃が適期です。寒冷地の場合は春まきにしましょう。春まきの場合は、翌年の夏から開花します。
種に綿毛がついている場合は、あらかじめ取り除いておきましょう。
種をまく時は、播種箱やポットに種をまき、5ミリほど種を土で覆います。発芽温度は大体15度から20度くらいが目安となります。
まとめ
菊の種の採取については、最初は戸惑うかもしれません。ですが、種をしっかり乾燥させて、湿気を完全に取った状態で保存すれば、次に種を蒔いた時にはきちんと芽が出てきます。
ぜひ、菊の種の採取にチャレンジしてみてください。きっと素敵な花を咲かせてくれます。