豊富な花色のバリエーションを誇るパンジーですが、プランターや大鉢いっぱいに苗を植えたとき、配色のバランスが良くなくて困ってしまうこともしばしばです。そのようなときは、無彩色である白のパンジーを組み合わせてみて下さい。白はどの色ともよく調和するので、とても助かります。
美しく可憐なだけでなく、他の色の品種とのバランスを取るという実用面でも有益な白いパンジーですが、他のパンジーとの間に、何か特別な違いがあるのでしょうか?
ここでは花言葉やギリシア神話を通して、パンジーの白い品種のイメージを探ってみることにします。
白い品種のパンジーに関するイメージ
白いパンジーの花言葉は「温順(おとなしく素直)・心の平安・純潔」、英語では「thoughts of love(愛の思い)」です。(ちなみにパンジー全体の花言葉は「もの思い」、英語では「think of me(私を思って)」となっています。)
これらの言葉のとおり、パンジーの中でも特に白系統の品種は、おとなしくて上品な印象を受けるのが常です。しかも白は他の色に染まりやすい無彩色であることが、素直とか純潔とかいうイメージが浮かんでくるのかもしれません。
また白いパンジーには、愛の神エロスが登場する、次のようなギリシア神話も関係しています。
ある日エロスが野原で白いスミレを見つけます。その美しさに感激したエロスは、スミレに3回キスをしました。その後真っ白だったスミレにエロスの顔が現れ、3つの色をまとったパンジーになったそうです。
確かに白一色のパンジーも清楚で素敵ですが、ブロッチ(人間の顔に似ていると形容されるパンジー独特の模様)の入った白いパンジーも、白と紫のコントラストがあざやかで個性的ですね。
まとめ
日本で咲いている花の色の中でもっとも多いのは白色で、花全体の3分の1が白い花だといわれています。パンジーにも真っ白な品種や白系統の品種が多く含まれています。
花言葉や関係のあるギリシア神話からもわかるように、白いパンジーは上品で、透明感があり、他のどんな色の品種のパンジーと調和するふところの深さがあります。冬から春の花壇のアクセントとして、白い品種のパンジーをもっと上手に活かすべきでしょう。