切り花として楽しんでいたバラが、思ったよりも早くぐったりしてしまうことがあります。立ち直らせたくても、「きっと寿命か、当たりが良くなかった」と諦めてしまうこともあります。時々、「水揚げすると、バラが生き返る可能性がある」と聞くことがありますが、その方法が分かりません。「水揚げ」について調べてみます。

バラ 水揚げ 時間

【バラの水揚げ時間】

「水揚げ」とは、切り花のバラ全体に水を行き渡らせ生き返らせること、シャキッとさせることをいう様です。反対に、バラがだらりとしたり、花びらや葉がしんなりしてしまった状態を「水が下がった」というそうです。

 

水が下がった状態のバラを水揚げすると、どのくらいで元に戻るのでしょう。水揚げの方法によって、時間の差ができる様ですが、おおむね20分~2時間でほとんどのバラは元気を取り戻す様です。

・バラ全体を新聞紙で、特に花が潰れない程度の力加減で包み、バラの花が見えない様に、新聞紙を閉じます。全体に水をかけて水浸しの状態にし、バラの茎を真っ直ぐ(茎に対して直角)におおむね5cmほど切り落とし(「切り戻し」作業という)、茎の先をハサミや金槌などで解し、深めのバケツなどに水をたっぷり溜めて、バラの茎から3分の1ほど浸かるくらい挿しておきます。おおむね15~20分ほどでシャキッと戻すことができるという方法です。

 

・新聞紙にバラの首が上を向く(元通りの形になる)様に置き、バラ全体を新聞紙で、特に花が潰れない程度の力加減で包み、包み終わりはしっかりとテープなどで止めます。上から花を確認して、花が上を向いて動かなければ矯正は上手くいくでしょう。茎は最低1cm以上切れば良いですが、短い方が水揚げの効率が良いので、ここは10cmほど思い切って切ります。素早く切って花瓶に挿します。涼しい場所におおむね1~2時間は置いておきます。時間が経ったら新聞紙を剥がして見ます。まだ元気が戻っていない様なら、追加として、2時間ほど続けます。

 

どの方法を試しても、バラを置く時間の限界は2時間が目安の様です。元に戻らない理由の中には、病気の感染などの可能性もあるので、諦めざるを得ない場合もあるといわれています。

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[バラの水揚げに、熱湯を使う]

バラの水揚げは、水を使って行なうので「水揚げ」という様ですが、「湯揚げ」という方法もある様です。湯揚げには、「熱湯を使う」または「おおむね80℃の湯を使う」など、多少の違いがある様です。どちらの方法も、①花に湯がかかったり、湯気が当たったりしない様に、始めに新聞紙で包んでおくこと、②隙間から熱湯が入らない様に、茎はしっかりと絞って止めること、③湯に浸ける側は、10cm以上、新聞紙から外にでていることなどが重要です。

・80℃の湯の場合

 茎を少し切ったあと、80℃の湯に約30秒浸けて、即座に水に浸けます。大切なことは、①湯に深く浸けすぎないこと(おおむね2cmほど)、②鍋などの底には触れないこと、③茎から細かな泡がでるのを確認することです。

 

・熱湯の場合

熱湯を用意します。茎の先、5cm程度を熱湯に10秒程度浸け、即座に水に1時間以上挿しておきます。熱湯から上げる目安は、茎の色がきれいな緑色になった時です。

新聞紙を外し、バラが元通りになっていたら、熱湯に浸けて色が変わってしまったところから水の中で斜めに切り落として、花瓶に刺します。

【まとめ】

バラの復活には、水で戻す「水揚げ」と、湯で戻す「湯(熱湯)揚げ」があり、それらの方法が一般的で簡単だと分かりました。今回調べて驚いたことは、「生花であるバラを、湯に浸ける」ことでした。今まで諦めてきた「しおれたバラ」が、湯に浸けても生き返り、長持ちさせることができると分かれば、実践する人が増えると思います。