植物には1年草と多年草という育ち方の違いがあります。一年草とは、種をまいた年に発芽し、花を咲かせて種を作り、そして一年で枯れてしまう植物です。しかし、次の年には残された種からまた新たな芽が出るというサイクルを繰り返して命をつないでいくのが一年草です。
一方、多年草という植物はサイクルが違います。同じ株から何年も花を咲かせます。花から種がでますので、どんどん増えています。
カタバミはこの多年草です。カタバミが一度根付くと、根絶やしにするのが困難とされる理由です。それでは、カタバミはいつ種を作るのでしょう。詳しくご説明いたします。
カタバミの種の時期
カタバミが花をつける時期は4月から10月です。その花の後には円柱形のロケットのような、さく果が出来ます。そして、それが熟すとはじけて種子をとばすという流れになります。
その花を作る為に関係してくるのが、日照時間です。カタバミの花にはセンサーのよなものあり、日が当たると開き、暗くなると閉じます。
これは花の水分を逃がさない役割もありますが、花芽を作るタイミングをはかる役割も担ってます。
花を作り始めるのは、このセンサーが一定の日照時間以下になり始めるとカタバミの場合は花芽を作りはじめるのです。
そのようにして花をつけたカタバミは、すぐに実をつけます。その流れは、4月から10月まで繰り返されますので、種の時期もまた4月から10月にかけて作られていると言うことです。
その事が、カタバミを雑草にしてしまう理由なのかもしれません。放出された種は、また発芽し、花を咲かせ、種を発射します。
そうしてネズミ算ならぬ、カタバミ算的に増えていきます。
まとめ
カタバミの種は、ロケットのような実が熟すと、スリットが入ります。そして少しでも刺激を感じると、勢い良く飛び出します。種の出来る時期は、花の咲いている春から秋にかけて、同じように種も発射されているのです。
多年草であるカタバミは、一年では枯れません。また次の年も葉から花芽を出して種を作ります。あまり密集して生え過ぎると、住むスペースが狭くなるのではないかと思いますが、このためにカタバミ能力が生かされています。
出来る限りために遠くまで種をとばす能力です。とばす威力のあるものは1mと言わず2~3mを先に飛ばします。そうやって生きていくスペースを確保しているのかも知れません。