さまざまな種類が開発されているパンジーですが、なかでも八重咲きのパンジー「フェアリーチュール」は人気の高い種類です。フリルのような重なった花びらが愛らしいですよね。
今回はフェアリーチュールについてご紹介したいと思います。
人気のパンジー・フェアリーチュールの育て方
フェアリーチュールは日本初の八重咲きのパンジーです。花びらの形が不規則であり、ユニークでもあります。
一般的なパンジーと比べると花びらが安定せず、様々な形となって咲き誇る、ある意味において予測不可能な品種ですが、どんな花びらを咲かせるかがわからないという意味では開花が楽しみな花ともいえるでしょう。
フェアリーチュールはメリクロン栽培という方法で生まれた品種です。洋蘭ランの栽培などで用いられた手法で、ウィルスに侵されていないと思われる細胞を取り出し、それを無菌状態の培養地で栽培することで、ウィルスに侵されていない花を生み出せるという寸法です。
そもそもは土壌で栽培することでウィルスに侵され、健康な植物が栽培できないという問題を解消するために編み出された手法です。
ウィルスや病気に弱い植物から健康な株を作り出すために行われることがあります。
フェアリーチュールもそういった背景で生み出されたパンジーですし、花びらの形がまだ発展途上ということもあり、不安定な植物です。
確かにその見た目の華やかさや美しさは目をみはるものがありますが、雑菌などのウィルスには比較的弱いといえるでしょう。
栽培方法として一般的なパンジーと異なる方法をとる必要はありませんが、植物の性質上病気にはいっそう注意を払うべきかと思われます。
まとめ
綺麗な花には毒がある、とは言いますが、フェアリーチュールの場合は綺麗だからこそもろい部分がある、ということですね。品種改良は植物の苦手なものを解消したり、より美しい色を出すためにさまざまな可能性を模索して行われます。
その結果生み出されたものにも一長一短があるのは事実です。パンジーは今もなお、新しい可能性のために品種改良がなされています。
日本初の八重咲きパンジー、フェアリーチュールも楽しく鑑賞するために適切な育成を心がけたいものですね。