パンジーは丈夫で成長の早い植物です。大きな鉢に定植しても、春の最盛期には株はこんもりと育って、あふれるばかりの花を咲かせてくれます。
そのため開花が一段落したら、もっと大きな鉢に植え替えてやった方が良いのかな?と考える人がいたとしてもおかしくありません。
しかし実際は、秋に一度育苗ポットからの植え替えを済ませてしまうと、それ以上植え替えを繰り返す必要はほとんどありません。
パンジーの植え替えのやり方
ここでは、パンジー苗を育苗ポットから鉢や庭の花壇などの最終的な定植場所へ植え替える方法を説明します。このステップを、一般的には植え付けといいます。
パンジーを植え付ける場所は、庭の一角でも植木鉢の中であっても、どちらでも構いません。ただしパンジーは日当たりも風通しも良い場所を好むので、その点についての配慮は必要になります。
パンジーを十分な日光に当てずに育てると、弱々しいひょろ長い株になってしまいます。病虫害の被害にもあいやすくなります。
買ったばかりのパンジー苗は、ポットの中で白い根がぐるぐる回った状態になるほどパンパンに成長しています。
そのため苗を植え付ける際には、育苗ポットから抜き出したそのままの姿で植えるのではなく、根を少しだけほぐして、ふわりと広げた姿で植えることをすすめます。
植え付けたあとの根の張りがまったく違います。
パンジーのように開花時期の長い植物には、成長して次々と花を咲かせるために、十分な栄養分も必要です。そのため植え付けの際に、緩効性肥料をあらかじめ与えておくと安心です。
パンジーを植え替えする時期
パンジーの苗を、育苗ポットから庭や大きな鉢など最終的な定植場所へ植える作業は、10月から11月ごろに行います。
定植を終えたパンジーはぐんぐん成長して、冬から春にかけて次々と花を咲かせ続けます。そのころには根も鉢の中でパンパンに張っているでしょう。
しかしパンジーは夏の高温に弱い植物です。気温が20℃以上になると成長が止まり、さらに高温になると、株自体が腐って枯れてしまいます。梅雨の直前くらいがパンジーの寿命といわれています。
そのため一度鉢などに定植したパンジーには、あらためて植え替えをする必要はありません。夏場になるとパンジーの株そのものが枯れて消え去ってしまうからです。
まとめ
パンジーは一度定植場所へ植え付けてしまうと、それ以上植え替える必要はありません。パンジーは梅雨時に寿命を迎える一年草だからです。
冬から春にかけてパンジーはぐんぐん成長して、美しい花を次々と咲かせますが、気温が20℃を超えると成長が止まり、それ以上になると株が腐って枯れてしまいます。
したがってパンジーの植え替えを度々繰り返しても、ほとんど意味がないのです。