せっかく大切に育ててきたシクラメンも残念ながら枯れてしまうことがあります。葉や茎、花に白っぽいカビが見えたら「灰色かび病」を疑いましょう。
放置しておくと茎が腐ってドロドロになり枯れてしまいます。ただ早めに予防し、適切な対処をすればまた元気を取り戻してくれます。
まずは「灰色かび病」の症状、使える薬剤などについてご紹介します。
シクラメンのかかりやすい病気!灰色かび病とは?
灰色かび病の原因となるのは「ボトリチスシネレア」という菌です。この病原菌は「気温15~20度」風通しの悪い「多湿」環境を好みます。
ほぼすべての種類の植物がかかるようですが、シクラメンは茎が密集していて通気性が悪いため、特にこのカビの蔓延に適しています。
「灰色かび病」にかかると、まず花弁や葉、茎などに水が染み込んだような模様が見られることが多いです。
そのうち花びらに小さな斑点ができたり、葉や茎にも灰色っぽいカビが発生します。特にシクラメンは株の中心部から腐っていき、根本が灰色の綿毛で覆われていきます。
放置しておくとそこから感染が拡大し、カビが広がり腐って枯れていきます。花も葉も鉢の縁へだらりと垂れていきます。
シクラメンの灰色かび病に適した薬剤は?
葉や茎が腐っている場合は、それを除去してから薬剤を散布します。
発生初期には炭酸水素ナトリウム水和剤などが使えます。症状が広がっている場合は、殺菌剤のベンレート、ロブラールなどを、噴霧器で葉の下部全体に散布します。
また安全性が気になる方は、毒性のないカリグリーンやトップジンMゾルなどがおすすめです。
とにかく「灰色かび病の」発生初期であるほど、効果がでやすいので早めの対処が大切です。
また耐性菌が生まれるため、同じものばかりではなく、種類の違う農薬を使用するのもいいかもしれません。ホームセンターの家庭用農薬コーナーなどで探してみてください。
まとめ
シクラメンは華やかでとても人気がある植物ですが、適した環境で育ててあげることが大切です。「灰色かび病」を知ることで、感染しにくい環境を作ってあげることもできます。
シクラメンは、日当たりのよい、風通しのよい場所が好みのようです。梅雨の時期は特に、水のやりすぎには注意です。
何よりも毎日観察をして、白いカビや斑点を見つけたらすぐに対処しましょう。早めに除去することで長い期間、楽しむことができます。