お店で見かけるシクラメンは、真ん中から綺麗に花が揃って咲いていてとても美しいです。でもこれは自然の姿ではなく、生産者が手を入れたものです。
頂いたり、購入したシクラメンを、美しい姿で保たせるには、育て方にちょっとしたコツがあります。
弱ってきたシクラメンの株も「葉組み」をすることで、美しく、健康な状態に戻ることが多いです。あまり聞きなれないことばですが「葉組み」とはどんな方法でしょうか。
シクラメンの育て方 葉組みは必要!
「葉組み」とは、株の真ん中を開けて花を中心に持っていくことです。購入したシクラメンはすでに葉組みをされていますが、そのままほっておくと、葉が込み合ってきて株の中心が日照不足になります。
花の数も少なくなり、株のあらゆるところから花が出てきます。やがて芽の生育も悪くなり、花や葉も枯れてしまいます。
また葉組みをして中心をあけておくと、風通しがよくなり、カビを防ぐこともできるでしょう。
「葉組み」の方法も難しくはありません。葉を上から丁寧にかき分けて新芽が出ている場所が中心です。
その中心に集まっている葉は、やさしく重ならないように外側へ広げてやります。外側の葉から順番に行いましょう。
反対に蕾は中心にそっと寄せてやりましょう。真ん中の球根に、しっかり日が当たるようになれば出来上がりです。
シクラメンの適切な葉組みの時期
購入してすぐのシクラメンはすでに葉組みされているので、必要ありません。
2.3か月経つと、だんだん葉も込み合ってきて乱れてきます。中心の花や蕾が日陰になってきたら、葉組みをしてあげましょう。
夏を越して2年目であれば、10月頃葉組みをすると、その後の成長がよくなると言われています。
生育状態によっても変わりますが、数週間に1回など、株の姿が乱れてきたら葉組みをして、整えてあげるとよいでしょう。
まとめ
シクラメンの花が中央でまっすぐ伸びている凛とした姿は店頭でも目を引きます。“篝火花”(かかりびのような花)という素敵な和名もついています。
これは人工的な手入れ「葉組み」があってのことです。価格が高いのも、そのためかもしれません。この「葉組み」という手入れ方法を知っておくだけでも、シクラメンの美しい姿は長持ちするでしょう。
部屋の中にシクラメンを置いている家も多いと思いますが、寒い冬にこの鮮やかな色で迎えてもらうと、温かくなってくるような気がします。