春の季節が過ぎ、初夏を彩るカキツバタ、アヤメ、ハナショウブは5月から6月にかけて咲き誇ります。これらの植物は「いずれがアヤメ、カキツバタ」というようによく似ており、見分けがつきにくいと言われております
では、よく似ていると言われているカキツバタ、アヤメ、ハナショウブですが、実際の違いはどのようなところがあるのでしょうか?
カキツバタ、アヤメ、ハナショウブの違いは?
植物的にみると、カキツバタ、アヤメ、ハナショウブはいずれもアヤメ科であり、アヤメに属しています。そのため、同じ仲間であるということで、非常に見た目が似ていることから見分けがつきにくいと言われております。
それぞれ名前の由来を見てみると、カキツバタは花ビラの濃紫色を布に書き付けていたことから書付花と呼ばれ、それがなまりカキツバタと言われるようになったと言われています。
アヤメの由来は、葉が縦に剣状に並んでいる模様が文目(あやめ)に似ているということと、
ハナショウブも葉が菖蒲(しょうぶ)に似ていることから、そのまま名づけられたと言われています。
見た目はアヤメ科のためほとんど似ていますが、違いを見分けるにはいくつかのポイントがあります。
まずカキツバタは水辺などの湿地帯を好み、逆にアヤメは乾燥地での栽培に適しています。ハナショウブはカキツバタとアヤメの中間で、カキツバタのような湿地帯でも、アヤメのような乾燥地帯でも、どちらでも栽培することができます。
花の大きさはハナショウブが大輪でアヤメが小輪となり、カキツバタが中輪です。これに伴い、背丈も高いのがハナショウブで小さいのがアヤメです。
それでもわかりずらい場合は、花弁の根元に大きな違いがあります。カキツバタは白い目型の模様が、アヤメは網目状となっており、ハナショウブは黄色い目の形となっています。
それぞれ少し遠目で区別がつきにくい場合や、咲いている場所だけではわかりずらい時は、花びらの根元を確認してみるのが、一番の違いを見分けれると言われています。
【まとめ】
アヤメ科に属するカキツバタ、アヤメ、ハナショウブは、その姿が非常に似ていることで、その区別がつきにくいと言われています。ですが、花びらの根元を見極めることで、どの品種かわかってくるのではないでしょうか。
いずれも似ているとはいえ、それぞれ持っている美しさに違いはあります。違いを見て、それぞれの美しさを噛みしめて見てはいかがでしょうか。