アザミの花はどことなく針山を連想させる形をしています。
花の大きさは直径2〜3センチから、大きなものだと直径8〜10センチのものまでいろいろあります。色は紫のものを中心に、赤紫、ピンク、白などさまざまです。
アザミはたくさんの品種に分かれています。世界には北半球を中心に250種類以上、日本国内だけでも100種類以上のアザミが生えています。
アザミが花の開花時期は春から秋までで、種類によって異なります。次に日本の代表的なアザミとその特徴、さらに開花時期を示します。
アザミの種類と花の咲く時期
ノアザミは、本州から九州の日当たりの良い場所でよく見かけます。中国大陸の東部や台湾にも咲いています。直径3センチほどの紫(まれに白)色の花が茎の先端で開きます。
ノアザミの開花時期はとても長く、春(4月)から秋(10月)にかけて花を咲かせます。特に春に咲くアザミは、このノアザミであることがほとんどです。
フジアザミは、関東から中部地方の山地で見ることができます。8センチから10センチもある大きな赤紫色の花が、たれ下がった形で開きます。
フジアザミは夏(8月上旬)から秋(9月下旬)の間、花を咲かせます。
キセルアザミは、本州から九州の湿地に生えています。草丈は50センチから1メートルで、横向きや下向きに直径3センチほどの花をつけます。花の色は紫色です。
キセルアザミは秋(9月上旬から10月下旬)に花を咲かせます。
ナンブアザミは、北海度から中部地方にかけての日本海に分布しています。草丈が2メートルまで成長する背の高い植物で、紫色の花を横向きかやや下向きに咲かせます。
ナンブアザミの開花時期は夏(8月)から秋(10月)の間です。
モリアザミは本州から九州の草原に生えています。草丈1メートルほどで上向きに紫色の花を3個ほど咲かせます。若い根を「ヤマゴボウ」と呼んで食用にすることがあります。
モリアザミは秋(9月〜10月)に開花時期を迎えます。
【まとめ】
日本に自生する多種多様なアザミのうち、特によく見かける品種を、以上の通り紹介しました。
これらは100種類以上あるアザミの自生種のごく一部です。異なる品種が交雑して雑種が生まれることもしばしばです。
アザミにはこの他に、園芸用に品種改良されたドイツアザミ(ハナアザミ)があります。園芸種のアザミは春(4月から7月)に花を咲かせます。上手に管理すれば、秋に花を咲かせることも可能です。