庭や植木鉢に数株のアザミを育てる程度なら、苗を入手して植えるのがいちばん簡単です。

しかし珍しい野生種のアザミを増やす場合など、苗の入手がむずかしい場合には、自家採種した種子を種まきする必要があります。

 

またアザミは種をまいて育てるのが比較的容易なので、たくさんの苗が必要な場合には種からの栽培にチャレンジしてみるのも面白いかもしれません。

 

ここでは、アザミの種まきはいつごろ行えば良いかを、種をまいて苗を育てる方法と共に紹介することにします。

アザミ 種まき 時期

アザミの種まき時期と方法

アザミの種まきには、春(3月)か秋(9月から10月)が最適な季節です。

 

春に種をまくと、夏から秋にはアザミの花を楽しむことが可能になります。秋まきの場合には、冬を越して翌年の開花時期まで待たなければなりません。

 

関東以西の比較的温暖な地域では、秋まきにすることが一般的です。冬が厳しい寒冷地や高地の場合には、春になってから種をまくようにします。

 

冬越しのためにも、霜のおりる時期までには株が地面にしっかりと根を張る状態まで成長することが大切なので、特に秋まきの場合、播種の時期が極端に遅くならないように気をつける必要があります。

 

種は市販の園芸種(ドイツアザミなど)のものを使用します。野生種の場合は自家採取した種を使います。

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自家採種の場合、アザミは交雑しやすいため人工授精を行います。人口受精の前後の期間はアザミの花に袋をかけて、交雑して雑種が生まれるのを防ぐようにします。アザミの種は乾燥に弱い上、種が古くなると発芽率が低下しやすいため、採取した種は保存せずにそのまま種まきを行う方が望ましいです。

 

種まきは、あらかじめ少し湿らせた土を入れた植木鉢や育苗ポットに種をばらまき、軽く土をかぶせる程度で十分です。水やりは種をまいた直後ではなく翌日に行うようにします。日当たりがよく風通しの良い場所で管理して、発芽後は適当に間引きをしながら本葉が4枚から5枚出るまで育て、好きな場所に定植をします。

【まとめ】

アザミの種まきは、春か秋に行います。温暖な地域では秋に、寒冷地や高地では春に種まきをするのが最も適切です。

 

種まきそのものは、用意した育苗ポットなどに種をばらまき、土を軽くかける程度で十分です。しかしアザミの種は古くなると発芽率が低下しやすいため、できるだけ新しい種を用意して種まきを行うことが望ましいです。