日本で多く栽培されお花屋さんでもよく見かける菊ですが、飾ったりプレゼントしたりするのは縁起が悪いと感じている人が多いのではないでしょうか。確かに、菊はお葬式で供花として使用されている場面が多いことから縁起が悪いというイメージが強いのかもしれません。
では菊の花は本当に縁起の悪いものなのでしょうか。
菊を飾る事が縁起悪いといわれる理由と場面
菊は古くから日本で栽培され愛されていることから桜と同じ日本の国花です。皇室の家紋や50円玉、パスポートなどにも描かれています。
大きな菊花展覧会も各地で開かれていますし、着物や振袖にも菊の柄のものが多くあります。本当に縁起が悪い花であれば、こういったことはないでしょう。
菊はもともと美しく高貴な縁起の良い花なのです。お正月や七五三などにも飾る、お祝い事にも多く使われる花です。
本来縁起の良い花である菊が縁起の悪い花というイメージが強い理由は、お葬式の供花や仏壇に飾る仏花として使われている場面を多く目にするためといえます。
つまり、菊は生命の最期を連想させる花というイメージが根付いてしまっているのです。
菊には色や形も様々な種類があり、一見菊とはわからない種類もありますから全ての菊が縁起の悪いイメージの菊と同じというわけではありません。
それでも、贈り物のマナーとして菊を贈るのがタブーとされていたり気を付けなければいけなかったりします。
よくあるのが、入院中のお見舞いで贈る花です。軽いケガから重い病気まで入院の理由はそれぞれ違っても、入院中の知人に花を贈るのは定番だと思います。
その際の花選びとして、白色の菊の花は葬儀などを連想してしまうため避けたほうが良いです。命に関わる病気やケガでなくても、縁起が悪く不快に感じる方が多いでしょう。
不安を煽り病状が悪化するなどの場合もあるので注意が必要です。
また、敬老の日に高齢者に花を贈る際にも気を付けて選ばなければなりません。菊は元来長寿の花なので長生きしてほしいという意味を込めて贈るのはいいことなのではと思うのですが、高齢者の方は生命の最期を連想させるものには敏感になっているので不快に感じる方が多いです。
それでも菊の花が好きな方に贈りたいと思った場合は、やはり白い菊は避け、華やかな色の菊を選んで贈るといいでしょう。
まとめ
菊の花は本来縁起の悪い花ではありません。むしろ、縁起の良い花としてお祝い事にも使用されています。しかし白い菊の花は特にお葬式で使用される花としてのイメージが強く、その飾る場面や贈る相手によっては縁起が悪く不快に思われる場合もあるので注意が必要であることがわかりました。
菊にも小さく可愛らしいものやピンクや赤などといった華やかなものもあるので、飾る際や贈り物には上手に選んで取り入れるといいでしょう。