私たちの気分を高めてくれるような魅力があるバラですが、育てている方は美しく咲かせる為に毎日力を注いでいます。バラはデリケートな植物で、少しの環境変化でもストレスを与えてしまい、花を付けなくなってしまうこともあります。また、病気や害虫にも罹りやすいと言われ、育てにくいイメージが強いようです。そのため、病気を防ぐために土の消毒を行うことが勧められています。

そこで、バラを育てるにあたって実施した方が良い土の消毒について、ご紹介したいと思います。

バラ 土 消毒

【バラを病気から守る!土の消毒とは?】

葉や枝を消毒するのはなんとなく想像が出来ますが、土まで消毒するというのは結構大掛かりなことですよね。別にそこまでしなくても大丈夫でしょ?と思われるかも知れませんが、実はかなり重要な作業でもあるのです。

「根頭癌腫病」という病気をご存知でしょうか。バラの成長を止めたり、花を咲かせなくなったり、場合によっては全て枯らしてしまいます。バラを育てている方や、これから育てたいなと思っている方は知っておかなければならない病気の一種です。

根頭癌腫病は、名前からも分かるように根から発症するもので、土の中にいる細菌が原因です。根のちょっとした傷口から細菌が入り込み、さらにDNAにまで傷口を付けて中で癌腫となってしまいます。その為、細菌がいなくなってもDNAに入ってしまっているので、癌腫は消えずに増え続けていくという自己増殖を繰り返すのです。癌腫という名前からも人間の癌を思わせますが、まさにそのような恐ろしい病気です。癌腫に罹ってしまったら、バラの根や株だけでなく土も除去しなければなりません。触れた物は剪定ばさみであっても消毒しなければ二次感染していくので、注意が必要です。

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この癌腫を防ぐために、土の消毒が大事であるとされています。原因となる細菌は特別なものではなく、どこにでもいる細菌で死滅させるには大体51℃以上の温度が必要とされています。よく行われる消毒法は、黒いゴミ袋のようなポリ袋の上に土をなるべく薄く延ばし、日光に当てて消毒する方法です。温度を上げて細菌を消滅させるためのシンプルな予防法ですが、土に薬剤を振りかけるタイプの物も販売されているので併用するとより効果が得られるでしょう。

【まとめ】

バラを育てるには、根頭癌腫病という病気があることを知っておく必要があります。一度罹ったら、除去しないと別株のバラにも感染してしまいます。苗木から育てるなら、いきなり地植えするのではなく、鉢植えで始めた方が安心かもしれません。感染する土の範囲が限られるからです。

元気に美しく咲いてもらうためにも、土の消毒作業は行うようにしましょう。