アメリカ生まれのクイーンエリザベス。かの有名なイギリスのエリザベス女王戴冠にちなんで命名されました。

バラの系統はグランディフロア系ですが、ハイブリッド・ティー系と区別がつかないと認めていない国も有りますが(日本もその国の一つ)、第一号として凛々と咲き誇っています。

花持ちがよく、樹勢の強さと耐病性の高さなど、バラ栽培初心者向きの品種ではないでしょうか。ぜひ失敗しない育て方をマスターして、手がけてみてはどうでしょう。

クイーンエリザベスの特質と苗の育て方

バラ クイーンエリザベス 育て方

クイーンエリザベスはバラの種類のなかでも非常に樹勢が強く、どんどん上へ上へと成長していきます。ブッシュ樹形タイプのバラは基本、花が咲いたら剪定、また花が咲いたら剪定を春から晩秋まで繰り返します。

花が繰り返し咲くので、肥料は年に何度も与えます。特に鉢植えは年間を通して定期的に液体肥料と固形肥料の両方を置きます。

生育期などは、3~4時間日光の当たる、風通しの良い場所に置いてあげましょう。湿気の貯まりやすいところなどは避けましょう。うんどんこ病などの病気の原因になります。

雨の多い雨季などは、クロホシ病にかかりやすく、この病気で葉を失うと生育が悪くなってしまうので注意しましょう。庭植えの場合、肥よくで水はけの良い土質ならば問題ありませんが、条件を満たしていなければ、改良が必要です。

大苗の植え付け、植え替え時期は、11月~2月、新苗は5月~6月に行い、鉢植えは12月~2月くらいの間に一度植え替えをしてあげましょう。

水やりは、庭植えの場合雨水でじゅうぶんですが、夏に日照りが続いたり、乾燥しがちなときに水を与えます。鉢植えは表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。

クイーンエリザベスの剪定、四季咲きのバラは冬が重要

クイーンエリザベスは四季咲きなので、選定がとても大切です。一季咲きのバラと違い一年に何度も繰り返し花を咲かせます。もっとも重要なのが冬の剪定です。

12月~2月に咲き終わった枝を切り落とす作業を繰り返し行います。それをすることによって、枝が元気になり、再び花をたくさん付けてくれるのです。

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木立バラの挿し木、クイーンエリザベスを増やすために

何度も咲いてくれるクイーンエリザベスをもっと増やすなら、挿し木をしましょう。バラの挿し木は緑枝挿しなら5月の終わりから7月にかけてと、秋の9月~11月も出来ますが、気候的に5月~7月が一番適期になります。

4号の鉢植えと水を張るための大きめの器を用意し、赤玉土など保水と通気性によい土と、バーミキュライトを混ぜて使います。

選定した枝を適切に切り分け、2,3節を取り出して、一番下の葉は全てむしってしまいます。上部も半分以上むしります。

一番下の枝の部分は断面を広めに斜めにカットしましょう。赤玉土が入った鉢植えにお水を下の穴から流れるくらい入れて土を湿らせます。

棒きれのようなもので、穴をあけ挿し穂をそっと入れます。後は、日陰で風通しのよい場所に置いて管理します。約40日~50日で発根が見られます。

まとめ

ここまで、クイーンエリザベスの育て方についてですが、木立のバラの中では刺も少なく、比較的育てやすいことが分かりました。選定と挿し木の工程を正しくやる事によって、花のつき方が変わってきます。一度手がけた大事な苗です。最後まで気を抜かずに最後には大輪の花を咲かせてあげましょう。