菊は種類によって花型も色も異なります。また仕立て方次第で、色んな形に変えることができます。昔は鑑賞用の菊作りは難しいといわれていましたが、現在では菊苗からでも気軽に始めることができるようになりました。
では菊の花の出荷量・生産量は日本全国でどこが一番盛んなのでしょうか。ランキング形式でみていきましょう。
菊の出荷量のランキングは?
平成28年の時点での日本全国の菊の生産量合計は151,400万本です。
その中でも都道府県別菊の生産量(出荷量)ランキング第3位は、鹿児島県の9,450万本です。
都道府県別菊の生産量(出荷量)ランキング第2位は、沖縄県の27,960万本です。沖縄県では、すきま商戦で活路を見出しています。
全国的にみると、夏秋小菊は6~9月、秋菊は10月~翌年3月が出荷の中心となります。両者が切り替わる5~6月は供給が安定せず、出荷するのが難しい時期でした。
そこに目を付けたのが沖縄県です。温暖な沖縄県では、本土では作ることが難しい正月や3月の彼岸用の秋菊を主力としていますが、夏秋小菊を5~6月に出荷することに力を入れ始めました。
沖縄の菊農家は、かつて秋菊を出荷する11月~翌年4月頃以外は収入が途切れがちになり、夏場は野菜を作って収入を確保する例が多かったのですが、夏場にも菊を作ることで市場ニーズに参入していく画策を試みています。
既に2017年には、全国的に出荷量が少なくなる5~6月に沖縄県で夏秋小菊を319万本出荷しており、生産農家の所得安定にも繋がっています。
菊の出荷量の日本一はどの県?
栄えある都道府県別菊の生産量(出荷量)ランキング第1位は、愛知県の46,720万本です。シェアでいうと30.9%という圧倒的な比率を誇っています。
また観賞用菊だけではなく、食用菊についても愛知県がダントツのトップとなっています。特に渥美半島の愛知県田原市は、菊の有数の産地となっています。
愛知県では、ビニールハウスに電灯をつけて栽培する電照菊作りが盛んです。
春先の寒くて日照時間が短い時期でもハウスを暖め、日が暮れたら電気を点灯することで、あたかも夏が来たかのような環境を整えて菊を真夏に咲かせています。
まとめ
菊は1年中需要がある花のため、日本全国でさまざまな工夫が施されて栽培されています。
温暖な気候の沖縄県や電照栽培で日本最大の出荷量を誇る愛知県は菊の栽培がさかんなので、どこの地方で栽培された菊なのか、ショップの店員さんに聞いてみると楽しいかもしれませんね。