イングリッシュラベンダーは、栽培者の中ではポピュラーなハーブだといわれています。また、私たちが見るラベンダーも、実は、このイングリッシュラベンダーが主流で、名前などは知らなくても、香りだけはたいていの人が分かるほど身近なハーブの1つとなっていますね。イングリッシュラベンダーには、種類がある様です。調べてみます。

ラベンダー イングリッシュ 種類

【ラベンダー、イングリッシュ系の種類】

①イングリッシュ系とは

今や、ラベンダーは種類が数え切れないほどあり、共通する特徴や、品種改良時の系統などから、

大きく5系統に分かれている様です。イングリッシュ系とは、その5系統の「アングスティフォ

リア系」に含まれる種類の1つですが、「イングリッシュラベンダー・○○」と呼ばれる種類は特

に香りが良く、製品化(香料など)される割合が高いために、1つのグループとして、「イングリッ

シュ系」と呼んでいる様です。

 

②アングスティフォリア(イングリッシュ)系の特徴

アングスティフォリア系は、イングリッシュラベンダー・ベラを筆頭に、数多くの種類がある様

です。「ラベンダーの中のラベンダー」といわれながらも、高温多湿が苦手で、育てるには難しい

といわれていますが、存在感のある紫色の花と、誰にでも好かれる香りは、たくさんの製品とな

って出回っているとのことです。

 

③イングリッシュラベンダーの種類

イングリッシュラベンダーの名前を持つラベンダーはたくさんありそうですが、比較的耳慣れた

一部を挙げてみましょう。

・イングリッシュラベンダー・ベラ

イングリッシュラベンダー・ベラは、コモンラベンダーやトゥルーラベンダーなどの別名を持ち、

株全体から甘く香る様ですが、特に花からの香りが強いそうです。使用される分野は幅広く、質

の良い油が採れるので、高級品として高値がつく様です。花の色は、藤色から濃い紫色まで、複

数あるといわれています。

 

・イングリッシュラベンダー・ヒッドコート

イングリッシュラベンダー・ヒッドコートは、ヒデコーテやハイドコートなどの別名を持ち、ツ

ボミのピーク(花の手前)の香りが大変良いそうです。花の色は、濃い紫色とのことです。

 

・イングリッシュラベンダー・フォルゲイトブルー

イングリッシュラベンダー・フォルゲイトブルーは、丈夫なので初心者にでも栽培しやすい様で

す。イングリッシュ系の中では明るい紫色だそうですが、名前の通り、ブルー(青色)に見えると

いう人もたくさんいる様です。

 

・イングリッシュラベンダー・ニコライ

イングリッシュラベンダー・ニコライは、ニコリ―などの別名を持ち、きれいな藤色の様ですが、

つぼみの時は白色に近いそうです。

 

・イングリッシュラベンダー・ボシスト

イングリッシュラベンダー・ボシストの「ボシスト」とは、初期の頃のエッセンシャルオイルを作

ったとされるオーストラリア人の名前から取ったといわれています。花の色は、藤色から青色と

幅広い様です。

 

・イングリッシュラベンダー・マンステッド

イングリッシュラベンダー・マンステッドの花の色は、薄紫色から紫色で、つぼみの時は白色に

見えるほど薄いそうですが、花開く寸前に鮮やかな紫色に変わる様で、それも栽培者の間では、

1つの魅力になっている様です。

 

・イングリッシュラベンダー・ユーロン

オーストラリアの南東部で育ったイングリッシュラベンダー・ユーロンは、「ラバンディンラベ

ンダー・ユーロン」と呼ぶこともある様ですが、それは、イングリッシュラベンダーの系統を受

け継いだ商用に改良された種類だからといわれています。

 

・イングリッシュラベンダー・ロゼア

イギリスで紹介されたイングリッシュラベンダー・ロゼアは、ピンク色の愛らしい花をつけるそ

うですが、薄紫色に少し青色が入って見えるという人も多い様です。ドライフラワーにするには、

ピンク色が悪くなるので不向きな様です。

 

・イングリッシュラベンダー・ロングパープル

イングリッシュラベンダー・ロングパープルの小振りな株は、ヒッドコートに似ている様です。

花の色は、紫色から濃い紫色まで豊富だそうです。花の色の濃さを生かして、ドライフラワーに

向いているといわれています。

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・イングリッシュラベンダー・濃紫(ノウシ)3号

イングリッシュラベンダー・濃紫3号は、早咲き3号という別名を持つ様です。漢字名で書かれ

ている通り、出身は日本、北海道で改良されて、生まれたそうです。香りは優しく物足りなさを

感じる人もいる様ですが、「日本らしい」と感想を持つ人も多く、花の色が印象に残る濃い紫色は、

見て楽しむ方に向いているといわれています。

【まとめ】

あまりにも増え過ぎたラベンダーの種類を5系統に分け、その中でも比較的優れた香りや商業性を持つイングリッシュラベンダーについて調べました。イングリッシュラベンダーには、土地の名前や人の名前がつくものがあること、商用に改良されたものなどがあることが分かりました。何よりの驚きは、北海道で新ラベンダーが生まれていたことでした。いかにも日本的な「濃紫3号」という名前に、たくさんの苦労があったことが伺えます。