お正月のお節料理の中に栗きんとんが入っていますが、あの鮮やかな黄色は何の色なのか知っていましたか?あの色は、クチナシの実で染めた物のようです。その他には、染料とも使用され、香りだけでなくいろいろなものに使われているそうです。クチナシは一重咲きのものであれば実がなるので、実をとることができますが、その他には食料品店で購入することができるようです。それでは今回は、クチナシの実で染色する方法についてご紹介します!
【クチナシの実を使って染色するには!?】
■布の重さを量る
染料や媒染剤の量は生地の重さに対しての目安があるため、布の重さを量っておきます。
例:)木綿のハンカチ約15g
■布の前処理
ステンレスボールなどの容器に中性洗剤と60℃ほどのお湯を入れて、そこにハンカチを浸します。
■染料液づくり
<染料の量>
染める布の重さの同じ量が必要となるため、乾燥したクチナシの実約15gを用意します。軽い物を染める場合には、染料液が100倍~200倍ほど必要となります。
<材料、用具>
・湯…5ℓ
・ステンレスボール…2個
・コシ布
・軍手
・ゴム手袋
- お湯2.5ℓとクチナシをボウルに入れ、15分間煮だします。
- ①で煮だした液を布を張ったボウルにあけます。
- ヤケドをしないように軍手をして、布を良く絞り一番液を作ります。
- 実をつぶすと2番液がとれるので、もう一度ボウルに入れて手でつぶします。
- 残りの2.5ℓのお湯を入れて15分間煮だします。
- ②と③を繰り返し行い、二番液を絞ります。
■媒染液づくり
<材料・用具>
・ステンレスボール
・水500cc
・焼き明版 小さじ1杯(約1g)
- 500ccbの水を沸かします。
- ハンカチの重さに対して、約6%の焼ばんを入れます。弱火にし、水2.5ℓを加えて媒染液をつくります。
■浸し染め
<材料・用具>
・染料液3ℓ(一番液1.5ℓ、二番液1.5ℓ)
・媒染液、ステンレスボール 3個
・ゴム手袋
・軍手
- 一番液と二番液を混ぜた染料を50度から60度にし、そこに軽く絞ったハンカチを15分浸します。
- 軽く絞って、媒染液に浸します。
- 媒染液に浸したハンカチを水洗いして、水は2回入れ替えて洗い、余分な媒染液を洗い流します。
- 水洗いしたハンカチを70度前後に温めた染料液に再度浸します。
- また水洗いして、余分な染料などを落としていきます。
- タオルなどでハンカチの水分を拭き取り、陰干しします。他の草木染めの場合には天日干しが基本ですが、クチナシの色素は日光に弱いため、陰干しにします。
【まとめ】
今回は、クチナシの実で染色する方法についてご紹介しました。クチナシの実は昔から染料としても使用されていました。布を染めるのは難しいと思っている人も多いようですが、自宅でも簡単にできるそうです。クチナシの色は鮮やかな黄色なので、自分で作ってみるのも楽しいかもしれませんね!