オシロイバナは夏に開花を見せる植物です。朝顔のように夕方から花を膨らませ、翌朝にはしぼんでしまう植物でもあります。夕方、特に4時頃から咲くことから英語名では「フォーオクロック」とも呼ばれ、野生化もしていることから親しみやすい花としても扱われてきました。また、花色は多種に及び、同じ株から違う色の花を咲かせることから「ペルーの奇跡」とも呼ばれております。
開花時期は夏から秋ですが、秋の中でもその季節が進むにつれ、昼間でも咲いているオシロイバナを見かけるようになります。爽やかな香りが漂うオシロイバナですが、オシロイバナの実ができるのはいつ頃からなのでしょうか?
オシロイバナの実ができる時期とは?
オシロイバナの花は、夕方に咲かせ翌朝にはしぼんでしまいますが、次々と花を咲かせていくので、開花時期は長く常に咲き誇っているように見えます。そんなオシロイバナですが、秋頃になると黒い実がなってきます。この実はこぼれ種となり、暖かい環境の地域であれば、地上は枯れてしまっても根は残り、翌年に発芽することがあります。それほど強い生命力をもった植物でもあります。ですが、寒い地域では凍ってしまい発芽は難しいので、保管しておく必要があります。
この黒い実を割ると中には白い粉が出てきます。これは胚乳であり、オシロイバナの名前の由来にもなった白い粉が白粉、つまり「オシロイ」と言われ、そこから名づけられたと言われております。
オシロイバナの花色は、基本赤や黄色といった色がメインで、より夏を感じさせてくれる花色です。ですが、中には希少種として白色があります。この白色は赤やピンクといった彩りが濃い花よりも涼しげに見え、中でも白色と5本からなるオレンジ色の雄しべとの組み合わせは印象の深い姿を表しています。
【まとめ】
オシロイバナに限らず、基本植物は花を愛でに足を運んだり育てたりするかと思われますが、このオシロイバナの実は黒く、サイズも0・5センチほどと比較的目につきやすい実です。
秋の深まる頃合いに、色とりどりの花を見つけに散歩をされるのも素敵ですが、秋に稔るこの黒い実を見つけに足を運ばれて見てはいかがでしょうか。花とは違う、しっとりとした例えようのない気持ちを与えてくれるかもしれません。