菊は江戸時代に日本から世界へ伝わり、特にアメリカと西ヨーロッパで独自の発展を遂げました。現在では世界中に数多くの菊の品種が存在し、切り花やアレンジメント、鉢植え、花壇植えなど色々な方法で楽しまれています。
では菊にハダニが発生した時、どのように駆除すればよいのでしょうか。
菊にハダニが発生した時の駆除はどのようにするの?
ハダニとは、体長約0.3~0.5ミリの昆虫で、3~10月の温かい時期に発生します。70種類ほど存在するといわれ、葉の裏側に寄生して栄養を吸い、菊を弱らせる害虫です。
ハダニは植物の葉の裏側に寄生して、無数の白い斑点やかすり状の傷をつけます。この状態を放置し続けておくと葉全体へ被害が拡大し、葉の色が悪くなるだけではなく、菊を枯らしてしまう恐れもあります。
ただハダニは水に弱く、葉水や薬剤などで簡単に防除することができるので、対処方法さえ分かっていればそれほど恐れる必要はない害虫です。
ハダニは20~30度と気温が高く乾燥した環境で増殖します。またクモの仲間なので糸を出して風に乗り、さまざまな場所に移動することも可能です。
ハダニの発生数が少ない場合は、葉の裏に集団で寄生しているので、セロハンテープやガムテープなどを貼り付けて剥がしてしまうか、牛乳と水を1:1で割ったものを晴れた日に吹きかけて、窒息死させてしまいます。
ただし牛乳はそのまま放置していると腐るので、散布後は水で綺麗に洗い流しましょう。
菊にハダニが発生した場合、農薬は撒いても平気なの?
ハダニが大量発生した場合は、でんぷんを主成分とした薬剤を吹きかけるか、少し勢いの強い流水をかけて駆除します。
でんぷんを主成分とした薬剤は自然に対して優しく、また人や動物に対しての安全性も高いといわれます。薬剤の使用に抵抗がある方にはおすすめの方法です。
ただし同じ薬剤を使い続けていると、ハダニも世代交代によって抵抗性を持ち効きにくくなってきますので、効果が悪くなったなと感じてきたら薬剤や対処法を変える必要があります。
まとめ
弱くなった菊はハダニの被害を受けやすく、被害も拡大しやすくなります。
まずは、日光と水やりをしっかりとやって、菊の健康状態を良好に保つように心がけましょう。また水やりとは別に、毎日霧吹きで葉に水を与えれば、ハダニの予防と駆除が同時に行えます。