バラは、地植えに向いているといわれています。だからといって、鉢植えで育てられない訳ではありませんが、「(鉢植えの)水やりの習得に3年はかかる」という言葉があるほど、「バラの水やり」は難しいといわれています。水やりがバラの根腐れに関係があるといわれることについて、調べます。
【バラの根腐れの原因】
①地植えの水やり
・地植えの場合は、植え付け時点で十分に水を与えていれば、真夏以外は自然に任せ
ておいて良いといわれています。
②鉢植えの水やり
・鉢植えの場合は、土が乾けば鉢の底から水が滴るほど与えるのが一般的です。その
ためには、毎朝の水やりは日課になるでしょうし、真夏であれば朝だけでなく、夕
方の水やりも日課になる様です。
③バラに水を与えた時の根の仕組み
・バラなどの植物は、土の中の養分(肥料)と水があれば生きていけると思われている
様ですが、実は、私たちと同じく、酸素も必要としている様です。
・地植えのバラに対しての「水」は、「雨」です。雨は、遥か上空から降ってくるため、酸
素をたくさん含んでいます。その雨が土にしみ込むことで、根に水と酸素を運んで
います。
・自然の雨は地面を濡らし、広々とした土地(土)は雑草などで覆われているので、乾燥
しにくくなっている(砂漠化しにくい)そうです。
・一方、鉢植えのバラの場合は、水やりの時の水に酸素が十分含まれているとはいえ
ず、初めから土も少なく、自然界の様に水を溜めておくスペースや雑草などもない
上、鉢そのものからも水が蒸発するといわれています。
・土の中の根は、「肥料と水と酸素」を摂り入れ、その代わりに、「いらなくなったもの
(毒素)と二酸化炭素」を土の中にだしているそうです。それらを新たに交換する役目
を果たすのが「水」だということの様です。
④鉢植えのバラの根腐れの原因
根腐れの原因として考えられるのは、「水の与えすぎ」、「土が硬い」、「バラには向かない土」などの様です。
・水の与えすぎ:窒息
「根の仕組み」を理解した上での水やりだとしても、まだ土が湿っている(前回の水が
残っている)間に水を与えると根が窒息してしまい、酸素が足りない状態になります。
そのために根腐れを起こすといわれています。
・土が硬い:圧迫
苗を植え替え、水を与えたら、土が大きく沈んで(凹んで)しまったために、上から
土を足して手で押さえて詰め込んでしまったことで、土同士が圧縮されて目が詰ま
ってしまったと考えられます。この時の圧力で根に影響を与えたばかりではなく、
水が下まで素早く抜けることができなくなり、水が植木鉢の中に長く留まることに
なってしまい、結果、根腐れを起こすといわれています。
・バラには向かない土:水はけ
園芸用の土には、とても多くの種類がある様ですが、適していない土を使うと、根
に良くない影響を与えて、結果、根腐れを起こすといわれています。
【バラの根腐れの治療】
①根腐れを見分ける
・葉が内側に丸まる
・葉が黄色になる
・葉が落ちる
・枝にシワが入る
・根が黒い
・根がもろい
・枯れる
これらの症状が現れるといわれています。葉の縁のギザギザに赤などの色が付いていたり、茎が赤かったり、葉の色がほかの葉よりも多少薄くなったりするのは、品種などの違いでも現れる様ですから、様子を見ていて良いといわれています。根腐れの見極めは、本来、鉢から株をだして、根の色を見ることが1番だということですが、実際はできません。そこで、症状が現れてからの判断になるのが一般的です。健康な根は、白色をしているといわれています。
②根腐れの治療法
1度根腐れを起こすと、元に戻すことはできない様です。そのため、「早期発見が大切」とは言われていますが、たいていの場合、気が付いた時には、根腐れが進んでいることが多い様です。日々観察をしながら、異変を感じたら肥料を与えるのではなく、思い切って植え替えをした方が良いといわれています。
(1)株を鉢からだす(黒ずんでいたら、根腐れの可能性大)
(2)手で土を落とす(腐った根は土と一緒に落ちる)
(3)株に残った根の傷んでいる部分を剪定する(変色や腐った根など)
(4)この時、茎や葉なども根とのバランスを見ながら剪定する(バッサリ切るイメージ)
(5)植え替え準備の整った鉢に植え替え、水を与える(日陰で新芽を待つ)
(6)バラが好む環境へ移動する(水は乾いたらたっぷりと、約2週間が目安)
(7)新芽がでたら、肥料を与える
(8)植え替えも難しそうであれば、時間はかかっても「挿し木」での復活も可能
【まとめ】
バラの根腐れの原因を発見するには、日々の観察がいかに大切かということが分かりました。1度、根腐れを起こしてしまった根は再生せず、腐った部分を取り除き、新たな環境に植え替えることが最も良い方法だと分かりましたが、復活率はあまり良くないことも分かりました。バラの根腐れには、①窒息、②圧迫、③水はけの悪さなどがあり、根も呼吸していることが分かりました。