椿は種類が多い花として有名です。多分、椿の品種で一冊の図鑑が出来るくらい豊富な花です。その椿の花の種類を全て紹介するのは無理があるので、園芸品種の元になった椿の原種を調べてみたいと思います。
椿の種類の名前
椿は細かく分類すると4000種にもなるという花ですので、ここでは基本的な椿の花の種類をご紹介していきます。
まず椿の原種といわれている椿です。原種ですからこの花達を基本に色々な椿が開発されていきました。
ヤブツバキは大元の椿です。青森県から、南西諸島まで日本全国に自生しています。この椿が美しかったからこそ、後に品種改良が沢山行われるようになりました。
雪椿も椿の原種だと言われています。雪椿はヤブツバキとは違う種類と考えられていますが、ヤブツバキの豪雪地域対応型、ヤブツバキの亜種という考え方もあります。雪椿の特徴はヤブツバキに比べて枝がしなやかで花びらが水平に開きます。雪椿は花の変異が多いことから八重咲きの椿の品種改良に大きく貢献した椿です。
リンゴツバキも椿の原種と考えられています。リンゴツバキは高知、鹿児島、沖縄などの暖かい地方に分布していていヤブツバキと一緒に自生していることが多く、リンゴツバキの名前の通りリンゴのような大きな実を付けるのが特徴になっています。
玉之浦は長崎県五島列島の福江島で発見されたヤブツバキの原種ですが、花は一重中輪で紅色の地に鮮やかな泊覆輪が入っている特徴的な花ですが増殖用の穂木の乱獲により原木が無くなりました。
ここからは代表的な椿の種類です。加茂本阿弥は京椿を代表する椿で、花は大輪一重椀咲きの白い花です。
岩根絞りは江戸椿の品種の一つです。花は中輪半八重咲きで紅色の地に白斑が入っています。
百合椿は多彩な色や八重咲きの種類がある椿です。
乙女椿は雪椿系の椿で八重咲きで中輪で花の色はピンクです。葉は互い違いに生えていて葉のフチにギザギザは無くヤブツバキより小さめです。
太郎冠者、またの名を有楽椿といい、あの織田有楽斎が好んだ椿です。花はピンク色の一重咲きです。京都では有楽椿、江戸では太郎冠者と呼ばれていました。
侘助は中国原産に由来する椿と考えれていますがそもそも中国の椿は日本から流れたものだと考えられていて一種の逆輸入品かもしれません。侘助は小型の猪口咲きの花をつけます。色は紅色や濃いピンク、薄いピンク、白斑と多様です。
以上が代表的な椿の花の種類ですが、ここで取り上げたのは極々一部で椿は多種多様です。文字で表現するには限りがありますので皆さんで色々な椿を見つけてみてください。
まとめ
園芸品種の元になったのは、調べた限りでは、ヤブツバキ、雪椿、リンゴツバキ、玉之浦、百合椿の5種類でした。玉之浦は増殖用に乱獲され原木をなくしてしまうという人間の愚かさがでた哀れな椿です。玉之浦を見かけたら人間の愚かさを反省して欲しいものですね。