夏の花と言えば、ひまわり。高くお日様に向かって咲く姿と、ビビットな黄色い花びらは、私たちに癒し与え、夏が来た事を教えてくれます。夏休みの自由研究でも昔から採用されてきたことからも、ベランダでも簡単に育てられる園芸初心者向けの植物です。そのひまわりをベランダで簡単に育てる方法やコツをまとめていきます。
ベランダでのひまわりの育て方のポイント
まずは品種選びからスタートです。ご自宅のベランダのサイズなどを考慮しましょう。
2〜3m近くになる「アメリカジャイアント」、1.5m前後まで成長する「サンリッチ」、紅花のような見た目に育つ「サンゴールド」、25cm程に育つミニひまわりの「小夏」などがあります。
種まきの期間は、暖かくなってくる4月〜6月中旬までがおすすめです。遅く蒔いても良いですが、開花が遅れる事があるので6月中旬までがベストです。
ひまわりは太陽が当たることでスクスクと育ちます。屋外栽培が基本で、ベランダの中でも長時間日光が当たる場所が最良です。葉っぱや茎、根も逞しく育つので、大きさ約40cm程の底が深いプランターや鉢植えを選ぶと良いでしょう。同一のプランターで複数育てる場合は約20〜30cmほど間隔を空けるように植えます。
ひまわりは肥沃な土を好みます。通常の園芸用でも問題ありませんが、養分を吸収する力が強いので、腐葉土を混ぜると効果的に育ちます。1cm程穴を開け種を植え土をかぶせて、芽が出るまで待ちます。その後の肥料はひまわりが細く成長が悪い時や、新しいつぼみが出来たときに土に液肥を注入しましょう。思わぬ病害の原因になることもありますので、窒素系の肥料はほどほどにしましょう。
種を植えたばかりで根が張っていない時期と、暑くて乾燥している時以外は、水やりはそれほどこまめに行う必要はありません。乾燥に強い植物なので、土が白くなる程乾燥したらみずをたっぷり含ませるように水やりをしましょう。
新芽や葉が育つと、病虫害の予防の必要もでてきます。主なものとして、黒斑病、べと病、褐色病、菌核病があります。原因は水はけが悪く多湿の状態が続いた時などに菌が繁殖することで起こります。葉っぱに黒、または黄色の斑点があったり、葉裏に白いカビなどが生えていたら葉っぱごと除去するようにしましょう。発見が遅れることで最悪の場合枯れてしまう恐れがありますので注意が必要です。
虫害は主にハダニ、アブラムシ、ナメクジなどです。ハダニ、アブラムシは葉から養分を吸取り、ひまわりの成長の妨げになるばかりでなく、ウイルス感染の原因にもなります。ナメクジはまだ柔らかい新芽や葉を好みむしゃむしゃ食べてしまいます。どちらも極度の乾燥、多湿状態が続いていることで発生しやすくなります。駆除は風通しが良い適度な湿度を保てるようしておくことが第一で、他には市販の薬品などを活用することも良いでしょう。
まとめ
簡単に育てることができるといわれるひまわりも育て方にはコツや注意点があります。しかし生き物を育てる過程の中で、大変さを知る事が出来たり、無事に育ってくれた時には何とも言えない達成感を教えてくれたりします。夏真っ盛りに元気で明るく咲く姿を見れば、きっとそんな苦労もなくなるでしょう。今年はひまわりを育ててみてはいかがでしょうか。