アザミはトゲがある植物としてよく知られていますが、茎にトゲがある種は多くはありません。そして、トゲに毒のある種類はあるのでしょうか。
今回はアザミの茎のトゲ(棘)について紹介します。
アザミの茎のトゲとは?どんなアザミにもあるの?
アザミは種類によって茎にトゲがあるものがあります。アメリカオニアザミという名のアザミの仲間です。日本固有種ではなく、アメリカから渡ってきた種です。アメリカという名前がついていますが、原産はヨーロッパです。日本のアザミは葉の部分にトゲがありますが、茎にトゲはないものが多いです。
アザミの棘に毒はあるのでしょうか?
アメリカオニアザミのトゲは硬く、鋭いですが、毒を持ってはいないようです。しかし、毒をもっていないからといって安全だという訳ではありません。
アメリカオニアザミは繁殖力が強く、日本各地で分布範囲を広げており、日本の固有種の存在に影響を与えているといわれています。ですから駆除の対象として見られているのですが、駆除の際には軍手では危険なので、革の手袋を用意する必要があります。
アザミの茎には毒がなさそうですが、茎にトゲがあり、そのトゲに毒があるものとして代表的なのがイラクサです。アザミの葉と同様に葉の形は卵型で周囲は鋸葉となっていますが、アザミの葉のように深い切れ込みはありません。ですので葉をみれば、アザミかどうかの判断はつきそうです。もし見かけた植物がアザミであれば、トゲに毒はないと考えてよいでしょう。しかし、触ると痛いことには変わりないので、必要がなければ近づかない方が無難です。
イラクサの毒にはヒスタミンという物質が含まれています。イラクサのトゲに触れてしまうと、強い痛みや、皮膚が赤くなったり痒くなったりします。
また、日本固有のアザミは毒というよりもむしろ薬草として昔から利用されていたものも多く存在します。薬草になるようなものは、摂りすぎるとなにか害があるかもしれません。
【まとめ】
アザミの茎にトゲがあるものは日本の固有種ではなさそうです。また、茎にトゲがあるアザミはアメリカオニアザミですが、トゲに毒はないようです。ただし、危険なことにはかわりないので、もし見かけたら触らないように注意してください。