食用菊の名称に「もってのほか」というのは有名ですが、この名前は正式ではないそうです。
正しい名称は「おもいのほか」と言うのだそうです。漢字で書けば「以の下」と書き読み方は(もってのほか)とも(おもいのほか)とも読みます。意味は同じなのですね。
菊を食べるとは知っていたのですが、どんな風に食べるのか、料理法はあるのか、調べてみました。
「もってのほか」の名称の由来
もってのほかと言う言葉のには、とんでもないことと言う意味があります。言語道断ということですね。きれいな菊の花になぜそんな物騒な名前が付いたのでしょうか。
菊は天皇家のご紋です。そのご紋を食す、ということですから、とんでもないということでこの名前がつけられたのです。まったく、としか言いようがないですね。
菊の花を食べることは知っていましたが、どうやって食べるのか今までわからずじまいでした。
お刺身などにきれいに盛り付けられている菊の花は単に飾りだと思っていました。
食べられると知ってからも、どうやって食べればいいのかわかりませんでした。
菊の花の食べ方
お刺身に盛り付けられている菊の花の食べ方です。花そのものに醤油をかけて食べる方もいらっしゃいますが、そうではなく、醤油の皿に花弁を取って浮かべ、花の香りを醤油に移して食すのが正しい食べ方なのだそうです。
そういう風に食べると優雅な気分になりますね。醤油に浮かべた菊の花弁も優雅ですし、香りを楽しむことも優雅です。
菊は本来薬としても使われていた
菊はその香りが鎮静作用があるとされています。葬儀の際に菊が飾られるのは、栽培が容易で年中在庫があるためだけでなく、香りの鎮静作用から、悲しみにくれる遺族の心を落ち着かせる働きもあるそうです。
菊本体にも薬効があります。花弁には腐敗防止があり、刺身に盛り付けられるのもその薬効が期待されるからです。他には、解毒作用、抗酸化作用などです。
菊のもってのほかの旬
年中出回っている菊ですが、もってのほかにも旬があります。産地には東北が多いようですが、10月頃が旬です。その他日本全国で栽培されていますので、10月から順番に旬が移っていきます。
まとめ
長い間どうやって食べるのか分からなかった「もってのほか」の食べ方が分かり、今度ごちそうを頂くときは、醤油に浮かべてみようと思いました。
花をむしゃむしゃと食べるのは、いつか見た映画「戦場のメリークリスマス」みたいですが、花弁を醤油に浮かべるのは、平安の貴族のようで優雅です。毒消し作用があるので、ワサビの代わりにもなるそうです。