植物には、さまざまな原因によって、花の勢いが落ちて元気がなくなってしまう事があります。大切に育てていたバラの葉に薄く葉脈が見えていたら、それはクロロシスです。
葉緑素(クロロフィル)が何らかの影響で作られず、葉の色が黄白化する現象です。これには、いくつかの原因が考えられますが、なかなか特定するのが難しいとされています。
しかし、せっかく咲かせたバラの元気を取り戻すために、対策を知りましょう。
クロロシスの原因を知る。バラの栄養不足とPH値
よく観察をすると、新芽に多く見られるクロロシスですが、その原因を一つ一つ探っていきましょう。
まず多いのが微量要素、いわゆる鉄分やマグネシウム不足によるもの。カルシウムの過剰により、土壌のPH(水素イオン濃度)が高くなって鉄が溶けにくくなり、必要な栄養素が吸収できないため根が弱ります。
本来バラに良いとされている土壌のPH値は6~7の弱酸性と言われます。またバラの根が密集しすぎて根詰まりを起こしている場合も同じ状態になります。さらには、水不足や土壌がアルカリ性に傾いてバランスが崩れていれば、これもクロロシスになる原因となります。
このように、いくつかの原因がもとで、土に充分な養分が出来ていないことや、また、栄養過多でも根のダメージにつながります
クロロシスの対処法は? バラを日々観察する
クロロシスにかかってしまったバラは、まず最初に原因を突き止めすぐに対処をすれば、また元気を取り戻してくれます。
根詰まりが原因の場合は、根が鉢底からはみ出した状態ならば植え替えの合図です。根が成長し鉢の中で行き場をなくして渦をまき詰まった状態になっていますので、早々に植え替えをして整えてあげましょう。
土壌における栄養不足によるものであれば、必要な肥料を追肥してあげましょう。栄養バランスにすぐれたアルゴフラッシュなどの液体肥料を、葉に直接散布するとさらに効果的です。また、アルカリ性の値が高ければ、ピートモスなどを入れ中和させましょう。
まとめ
バラに必要な栄養素の供給が崩れる原因を知り、そうならない為の対策として、一番大事なのは、日々観察をすることです。葉の色の変化の違いに気づけば、クロロシスに侵されてしまったとしても、早急に対処も可能です。また、土壌の栄養バランスを保ち、適切な管理をしてきましょう。