バラの栽培はとても優雅な気分になり楽しいものです。見た目も色も香りも良く、気品漂うその姿を見ているだけでも心地よくなります。
しかし、生きている以上病気はつきもの。観察していると、ふといつもと違う葉の様子を見る事があります。これは病気である可能性が高く、どうしても完全に避けることは難しい。
早めの対処をすることで、それ以上の被害を防ぐことが出来るので覚えておきましょう。
バラの葉っぱの代表的な病気
かかりやすい病気はいくつかあります。
まずは「うどん粉病」
葉やつぼみ、新芽の一部に白い粉のようなものがついており、まるでうどん粉のように見えることからそう呼ばれています。粉を吹いたように白くなっており、これは茎や葉につくカビの一種。
発生時期は5月〜11月頃。多くの植物が感染する代表的な病害です。
一度発症すると空気感染で広がり、多発すると光合成が阻害され、生長が妨げられます。この病気は密植すると発生しやすいため、枝葉が茂ってきたら整理して風通しや日当たりも良くするようにしましょう。被害を受けた葉や落ち葉はすぐに除去し、専用の薬剤を葉裏や幹に丁寧に散布し伝染しないようにしてください。
「黒斑病(黒星病)」
発生時期は5月〜7月と9月〜11月頃。
バラ科特有の病気で、必ずかかると言っても過言ではないものです。黒い斑点が出来、やがて葉が黄色くなり落葉します。
雨が多いと発病しやすくなるのですが、これは雨風の跳ね返りで伝染するため。放っておくと生育状態が衰え、花も咲かなくなってきます。被害を見つけたらすぐに取り除きます。
薬剤を葉裏や株のすみずみにまで丁寧に散布します。日当たりの良い場所で、窒素肥料を与えすぎず育てることが重要です。跳ね返りの感染を防ぐため、水やりは必ず株元へ静かに与えるようにしてください。
「さび病」
葉が黄褐色のような色になり、その部分は盛り上がっていぼ状のようになります。やがて薄皮が破れ、中からさびのような粉が飛びます。
上記、うどん粉病や黒斑病に比べると発生頻度は少ないものの、かかることはあります。発生時期は4月〜11月頃の梅雨や秋。
どこかから飛んできた胞子が引っ付き、湿気のある場所で増殖し発症します。防ぐために日当たりよく、風通しも良いところで栽培するよう心がけましょう。発症した場合は被害の部分を除去し、薬剤を散布します。
まとめ
代表的な病気をご紹介しました。大事なことは、日々の観察や管理で早期発見すること。早く処置をすれば早く回復し、また問題なく育ってくれます。
発症して進んでからではなかなか回復が難しくなる病気もあるので、気を付けましょう。自然のものを相手に完璧になんて困難なことなので、早めに対処をして助けてあげるようにしてくださいね。