カキツバタと言えば、愛知県の県花で知られていますが、東京都内で、芸術に触れながらカキツバタの花を楽しむ事が出来ます。港区青山にある根津美術館です。こちらの開花時期や園内の見所などをご紹介します。

根津美術館 カキツバタ 開花

【根津美術館のカキツバタが開花するのはいつ?「燕子花図」も見よう!】

根津美術館の庭園には、根津美術館八景と言われる見所が、その名の通り八つあり、他に四つの茶室があります。八景の一つに、弘仁亭の前に広がる池があり、毎年早くて4月の中旬か、4月の末頃にカキツバタが開花します。

 

時期を同じくして美術館の見所の一つである、国宝、「燕子花図屏風」が展示されます。総金地、六角一双屏風になっており、そこに描かれたカキツバタの群生は鮮烈な印象を残します。群青色のカキツバタの躍動感が感じられ、見るものを引き付けるのでしょうか。一説には「伊勢物語」(在原業平が詠んだ歌)の一部をモチーフにしたとも伝えられています。

 

筆者の尾形光琳(1658年~1716年)は、江戸時代中期を代表する画家で、他に「紅白梅図屏風」や「八つ橋図屏風」などがあります。

 

庭園内は歩道が整備されていて、池には石橋がかかっています。そこには屋形舟が浮かんでおり、なんとも趣があり風流です。

 

根津美術館は国宝7つと絵画、書蹟、彫刻、陶磁、漆工、金工など約7400件の所蔵品があるそうです。なかでも、国宝である「燕子花図屏風」と同じく、国宝の「那智瀧図」は鎌倉時代13~14世紀の作品です。

スポンサードリンク

また、書蹟では、「根本百一羯磨」(こんぽんひゃくいちこんま)が奈良時代8世紀のものであり、これは略式で「根本説一切有部百一羯磨」(こんぽんせついっさいうぶひゃくいちこんま)が正しいそうです。“教団の議事運営、宗教行事に関する作法。すなわち羯磨、全101を集めたもの”だそうです。

 

同じく国宝の書蹟で「無量義経・観普賢経」(むりょうぎきょう・かんふげんきょう)は、平安時代11世紀のものだそうです。

【まとめ】

いかがでしたでしょうか。根津美術館は古美術品を扱っており、古美術に興味のある方なら、一見の価値はあると思われます。年間を通してイベントなどが開催されていますが、せっかくなので、丁度カキツバタが開花する時期を狙って年に一度、実物のカキツバタと屏風を同時に楽しんでみてはどうでしょうか。