春先に可憐な花をつけ、わたしたちを楽しませてくれる水仙。さまざまな品種が存在するのですが、その中でも特に香りがよいものは、ガーデニングやアレンジメントなどでよく利用され、人気の品種となっています。今回はそんな水仙の中でも、特に香りのよい品種をご紹介していきたいと思います。
香りのよい水仙の品種
・ニホンスイセン
日本で一般的に良く見られる水仙のひとつ。その名の通り日本原産、かと思いきや、実は地中海沿岸が原産地で、室町時代に中国を経由して日本に入ってきたものと考えられています。
白い花弁と真ん中の黄色い副冠が印象的。ニホンスイセンはすっきりとした甘さの中にグリーンノートがはっきりと香るのが特徴で、嗅ぐとリラックス効果がある成分が含まれています。
・ペーパーホワイト
花弁の中心部が白色をした、真っ白な花を咲かせる水仙。ニホンスイセンと同じく房咲き水仙の仲間ですが、ニホンスイセンよりも早い時期に咲きはじめる品種で、その香りはやや強め。
香りの主張もとても強く、嗅いだ者に強烈な印象を与えます。人によっては「公衆トイレの香り」に感じられてしまうこともあるようで、香りの好き嫌いがはっきりと分かれる品種でもあります。
・ジョンキル
黄色い花弁が目を引く、黄水仙の一種。ニホンスイセンと比べて全体的に小さめで葉が細く、その形から「糸葉水仙」と言う別名を持っています。
香りは3種類の中では最も強く、柑橘系のような爽やかな香りと甘さのある香りが同居する、華やかな印象の水仙です。その香りの強さから、香料の原料としてもよく利用されています。
まとめ
水仙の中でも特に香りの強い品種をご紹介しました。種類ごとにそれぞれ異なる香りを持つ水仙。その中でも香りが強い品種は天然の香料として重宝され、昔から香水などの製品に加工されてきた歴史を持っています。
日本では、春の訪れを告げる縁起物としても使われる水仙。贈り物として使用するのも素敵ですが、少量の切花だけでも甘い香りがふわりと広がるため、リビングなどにちょっと飾る花としてもぴったりです。早春を告げる豊かな香りのする水仙、ぜひご自宅でも楽しんでみてはいかがでしょうか。