ニチニチソウは、夏の花壇を華やかに、賑やかに見せてくれます。花は、数日しか咲いていない様でも、次々とつぼみが開くので、いつも満開の様に見せてくれるからでしょう。また、ニチニチソウは比較的丈夫で、日当たりと水があれば咲いてくれることから、初心者や、なかなか世話が出にない人からも人気の様です。そんなニチニチソウでも最低限知っておかなければならない注意がある様です。病気も合わせて調べます。
ニチニチソウの病気、その一覧
①ニチニチソウが最もかかりやすいといわれている病気
・立ち枯れ病
土が菌に侵されるため、根から茎、茎から上へ上っていく様です。感染した根は育
ちが悪くなり、しおれてくる様です。根の育ちが悪くなると、十分な栄養と水を上
へ運べなくなるために下の葉から枯れ始め、茎の色も悪くなり細くなって、倒れて
枯れるといわれています。
・斑点病
ほとんどの植物が感染するといわれるほど感染力が強い病気の様です。小さい緑色
の斑点が葉に現れ、その斑点が広がることで、葉全体が変色し、葉の育ちに影響が
出たり、葉が落ちたりするといわれています。
②ニチニチソウがかかる可能性のある病気
・うどん粉病
これから伸びようかという葉や茎の表面や、花から伸びた軸に白い粉をまぶしたか
の様に見えるカビが生える病気の様です。特に、花近くにこのカビが発生した時
は、花は咲かない可能性が高いといわれています。
・糸状菌病(菌核病、白絹病)
糸状菌病は微生物の集まりで、病気の約80%はこの種類の病気だといわれていま
す。地面に近い順から侵され、繊維を分解して枯れさせてしまうといわれていま
す。薬剤にも抵抗力があり、効果を期待するのは難しいともいわれています。
・キュウリモザイクウイルス(CMV)(モザイク病)
見た目がモザイク模様に見えることからこの名前が付いた様ですが、ほかには2つ
のタイプがあり、その見分けは、かなり症状が進んでからでないと難しいといわれ
ています。モザイク病の特徴は、葉に、ごく淡いぼやけた模様がたくさん現れ、そ
れは、よく見ないと確認ができない場合もある様です。
・ファイトプラズマ(叢生(ソウセイ)、緑花、黄化)
昆虫のヨコバイを介して感染するといわれています。感染すると、「叢生:脇枝が病
的に伸びる」、「緑花:花びらが緑の強い色合いになる」、「黄化:葉の栄養バランス
が崩れたかの様に見える」が起こり、ほかの病気を引き起こす原因にもなり、株全
体を枯らす可能性も高くなるそうです。
③生産段階でかかる可能性のある病気(種から育てた場合も同じ)
・疫病
日頃の水やりや雨など、水を介して感染する様です。茎の先端が黒くなったり、葉
に茶色っぽい斑点が出たり、根に到達して根を枯らすなどの影響を与える菌糸は、
湿度が高いほど、より水の中を活発に泳ぎ回るため、その症状は悪く現れる様で
す。
・クモの巣カビ病
比較的入り組んで見える(生い茂っている)部分に、クモの巣によく似たカビが見つ
かることがある様です。その多くは、「入り組んでいる」ことで湿気が溜まり、その
湿気が原因と考えられています。黒っぽい塊と白っぽい菌糸が特徴的で、すぐ目に
は付く様ですが、その頃には、枯れがかなり進んでいるといえそうです。
・灰色カビ病
気温が低く湿気が多い時に発症する病気の様です。土の上に出ている部分のどこか
にカビが生え、広がるのが大変速いために、カビが生えた個所が腐ってしまうのも
速いといわれています。
・苗立ち枯れ病
せっかく発芽したと思ったら、根本が細くなり、倒れてしまうそうです。土が病気
に侵されることにより現れる病気の様ですから、残念ですが、今回は諦めて、植え
てあった土を処分し、新しい土から始めるのが良い様です。
まとめ
ニチニチソウは、丈夫で病気知らずの優等生かと思っていましたが、意外にもかかりやすい病気もあることが分かりました。ほとんどの病気が、カビや菌によるものであることが分かりましたし、苗として店頭に並ぶまでにも、多くの病気との戦いがあり、生産者も苦労していることが分かりました。今回調べてみて、特に庭植えの場合は、病気を100%防ぐ方法はない様に感じましたが、何もしないでいては花壇全体が大きな被害を受けそうです。日々の観察(手入れ)が大切だと改めて感じました。