カタバミは日本各地で広く分布し、春から秋にかけて花を咲かせる多年草です。カタバミという名前には、ある由来があります。カタバミは夜になると葉を閉じます。
その様子が、葉が半分になったように見えるので、片葉身(かたばみ)と呼ばれるようになったという説があるのです。カタバミはなぜ夜に葉を閉じるのでしょうか。その原因と対処方法をみていきます。
カタバミが葉を閉じるのは?
植物が夜になると葉を閉じることを就眠運動といって、日が当たらなくなると閉じて、日に当たると開くことを言います。
この運動をしない植物もいますが、カタバミの葉は就眠運動をします。就眠運動をするのはなぜなのか、その原因は様々な説が出ていますが、葉は光合成をするために光が必要です。
そのため日中は太陽の下、葉を開いていなければいけません。しかし、夜は光がありません。必要もないのに夜間葉を開いていれば、昆虫や動物などに食べられてしまうことがあります。
葉を閉じていることで身を守ろうとしているのです。他にも葉を閉じる原因には、強い光にさらされたときでも葉を閉じることがあります。
それは、葉の温度が上がると葉が日焼けしてしまったり、水分も失われてしまったりするからです。葉を閉じることで温度を下がり水分が蒸発しないようにしているのです。
その結果、光合成の効率が上がるのです。接触によっても葉をオジギソウのように閉じますが、カタバミは、オジギソウよりも閉じるまで時間がかかります。
また雨や強い風、温度が低くなったなどの理由で葉を閉じてしまいます。カタバミ(片葉身)という名前通り、様々なことが原因で葉を閉じてしまう植物なのです。
ただし、この葉を閉じたり開いたりという就眠運動は、カタバミにとって負担がかかることなので、ムラサキカタバミなどの観賞用で育てている場合は、強い日差し、強い風、雨などには注意した方がよいかもしれません。
まとめ
カタバミは夜になると葉を閉じる就眠運動をするということがありました。カタバミが葉を閉じる原因は、夜間光合成する必要がないときは、葉を閉じることで昆虫などから身を守る説や、光合成の効率を上げるため、昼間でも葉を閉じることがあるのです。
カタバミが片葉身という字で表されるのは、こういう理由だったのです。