名前の通り、春に美しい花を咲かせる椿は、日本を代表する常緑花木です。沖縄県から青森県まで、毎年冬から春にかけて赤、白、ピンクの花を咲かせます。艶やかな厚い緑の葉が特徴的です。
花言葉は色によって変わりますが、「理想の愛」や「謙遜」などがあります。自宅で気軽に栽培することもできますが、植物を丈夫に育てるには、気をつけなくてはならないことも多くあります。
特に椿はもち病と言われる病気になってしまうと、他の樹木にも移ってしまい、拡散してしまうことがあります。病気にならないことが一番ですが、もしなってしまったら。症状や対策についてご紹介します。
椿の病気。もち病の症状について
もち病とは、葉がもちを焼いたように膨れたり、肥大する症状を言います。ツツジ類や椿類にのみ発生します。初期症状は黄緑色の小さな膨らみができ、進行すると白い粉に覆われて、のちにかっ色して腐敗したり、落葉します。
もち病の原因は糸状菌と呼ばれるカビの一種が感染したことで起こります。新芽に侵入した菌が一緒に成長し、病気になってしまいます。特に日当たりが悪い、多湿、日照時間が少ない、などの環境で発生しやすくなります。進行して表面に白いカビが発生すると、胞子が飛散して病気を拡大させてしまいますので、注意が必要です。
椿の病気。もち病の対策法について
まず、風通しを良くし、水はけの良い環境を作りましょう。またカビの侵入を防ぐためにも、植物に傷をつけないことも大切です。
もし、もち病の症状が出てしまったら、なるべく白いカビが発生する前に発病部分を摘み取り、病気が広がらないように処分しましょう。そのあとに、殺菌剤を散布して症状を抑えます。薬剤を使用する際は、使用条件などをラベルでしっかり確認してください。
まとめ
植物を丈夫に育てるために私たちにできることは、病気の原因となる病原菌を寄せ付けない環境を整え、作ることです。もし病気になってしまったら、薬剤などで防除しますが、薬剤を使う前に、植物の生育にとってより良い環境を整え、病気を未然に防ぐことが大切です。
一般的に植物は、日当たりの良い環境を好みます。さらに水はけ、風通しのよい環境を作り、密植は避けるようにしましょう。このような場所であれば、病気の発生を抑えることができます。また病原菌の侵入を防ぐためにも、剪定や整枝する際は、茎や葉を傷つけないように気をつけましょう。