梅雨時期、雨に濡れながら鮮やかに咲き誇る紫陽花。紫陽花の花と言ったらどの部分を思い浮かべますか?四角形の花びらが4枚ほど集まっている場所を思い浮かべる人が多いかと思いますが、実はそこは花ではありません。本当のアジサイの花はどこにあるのかをご紹介します。

額紫陽花の花びらはどこにあるのか

紫陽花 花びら どこ

赤や青の色をしているガクアジサイ
梅雨時期によく見かけるメジャーな紫陽花です。
手茉莉のような形の花房の中央部分に本当の花びらがあります。パッと見、花びらが落ちて花弁残っているだけのように見えますが、そこが真花と呼ばれる部分で紫陽花の花なのです。拡大すると小さな花びらが5枚、雄しべが10本、雌しべが1本あります。

多くの人が花だと認識している所は装飾花と呼ばれるものです。
装飾花の中心部分にある丸いものはガク。他の花だと花びらの下にあり、花弁を支えている緑色の部分です。紫陽花は両性花なので自家受粉をすることができます。なので昆虫を引き寄せ、大きな装飾花を足場にして移動してもらえるだけで受粉ができるのです。装飾花をもつ植物は昆虫を誘うために大きくて派手な見た目をしているのです。

中央にある真花が咲き終えると、装飾花はひっくり返ったような形になり下を向きます。
これは真花がタネを飛ばしやすいようにするためです。栽培をしているとタネができる前に剪定をしてしまうこと、タネからではなく挿し木で繁殖させることが多いことから、ガクアジサイのタネは中々見ることができないようです。

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他の紫陽花の花びらの場所をご紹介

・紫陽花の花の場所
ガクアジサイではなく、花びらが丸っこい普通のアジサイです。
こちらは真花が装飾花の下に隠れており、手でよけるとみる事ができます。

・八重咲きの花の場所
八重咲きとはいくつもの花びらが重なって咲く花のこと。
柏葉紫陽花などは八重咲きのものがありますが、こちらも花と認識されている部分は装飾花です。
大き目の装飾花の下に真花があります。

・装飾花が無い種類もある
コアジサイ(別名シバアジサイ)には装飾花が無く、真花のみが集まって咲きます。
園芸品種ではないことと関東地方より西の方に生息している種類なので、あまり馴染みが無いかもしれません。
派手な見た目ではないですが爽やかな香りがします。

まとめ

紫陽花の正しい花の位置が分かってもらえたでしょうか?紫陽花を間近で見る機会がありましたらぜひ真花を見てほしいと思います。