月下美人と強い意志?英語圏では、日本で多く言われているイメージとは相反する花言葉が存在します。
夏の夜にひっそりと一夜限りの花を咲かせる月下美人。
そんな儚いイメージの花からなぜそのような花言葉が生まれたのでしょうか。
月下美人の英語圏での花言葉は?
日本では、美しい花が一夜限りでしぼんでしまうその儚さに焦点をあてた花言葉が多く存在します。
「美人薄明」「はかない恋」などがそうです。
ところが、英語圏の花言葉には「快楽」「強い意志」などがあります。
日本ではあまりなじみがなくピンとこないかもしれません。
月下美人のもつ強く魅力的な香りやぬめり感のある妖艶な花姿のほうがクローズアップされているのでしょうか。
月下美人の花言葉「強い意志」とは?
日本では一夜限りの花を咲かせるというところから、弱く儚いイメージのほうが印象に残るようです。
日中ではなく夜にひっそりと人知れず咲くというところも奥ゆかしさを感じるのでしょう。
ではどこから「強い意志」という花言葉が生まれたのでしょうか。
月下美人は夜に咲く夜開性の花です。
多くの花が咲く日中を避け、夜に夜行性の小動物をターゲットに強い独特の芳香で誘い込みます。
一夜だけしか咲けないから・・・夜の暗闇に映える白い大輪の花をつけ、妖艶な香りをはなつ。
そのミステリアスな花姿に、のめりこんだら抜け出せない危険な恋のような危うさを想像してしまうのかもしれません。
そして、夜の数時間だけ咲いてしぼんでしまう潔さや、美の限りをつくしたような豪華な花姿からは、次の世代へと種をつないでいこうという強い意志が感じられたのではないでしょうか。
一夜を短く儚いと思うか、一夜を最大のチャンスととらえるか。
それは花を眺めるあなたの自由です。
弱い者に寄り添おうとする慈愛の心、自立することを称えようという精神、長い歴史や受け継がれてきた文化の影響で、国によってクローズアップされる部分も違うのかもしれません。
【まとめ】
花言葉は、その花のもつイメージに意味をもたせ、何かしらのメッセージとして表現するものです。
国や文化が違えばものの見方や価値観も変わるので、自分の知っている花言葉とまったく違うものが語られていることもよくあることです。
同じ花でも国が変われば見方も解釈も変わる。
花言葉は人間がその花のイメージから勝手に想像して後づけしたものなのです。
もし月下美人に意志があるとしたら、自分はどのような花の一生をおくりたいと思っているのでしょうか。