アメリカンブルーは、南北アメリカ大陸に自生する多年草の一種です。日本には1980年代の終わりごろに輸入され、1990年代に鉢花として広く知られるようになりました。

 

今日ではアメリカンブルーはヒルガオ科のエボルブルス属の植物のひとつであることが知られていて、「アメリカンブルー」の他に「エボルブルス」の別名で呼ばれることもあります。

アメリカンブルー 種類 花

アメリカンブルーの花の種類

現在日本流通している「アメリカンブルー」は、学名エボルブルス・ピロサス(Evolvulus pilosus)やエボルブルス・グロメラツス(Evolvulus glomeratus)と呼ばれる植物です。

 

このうち、エボルブルス・ピロサスは日本で最も流通している「アメリカンブルー」の品種で、北アメリカ原産です。葉や茎に白い滑らかな白毛があるのが特徴で、一般的な

青い花の他に、白やうす桃色の花があります。

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もうひとつの「アメリカンブルー」であるエボルブルス・グロメラツスはブラジル原産です。 エボルブルス・ピロサスと同じように葉や茎に白い毛があって、明るめの青い花を咲かせるものの他、白や薄いピンク色の品種もあり、エボルブルス・ピロサスと区別が付かないかもしれません。

 

エボルブルス・ピロサスに関しては、原種だけでなく、園芸用に改良した品種も日本で流通しています。

 

その中のアメリカンブルー「ブルーデイス(Blue Daze)」は、原種のピロサスから優れた株を選び、ハワイで改良された園芸種です。

ブルーデイスは原種よりも葉に白い毛が多めであるという特徴があります。見た目はほとんど変わりません。ブルーデイズは直径2センチほどの青色または紫色の花を付け、花の咲く時期が長く、他のアメリカンブルーの品種より枯れにくいそうです。

 

アメリカンブルー「ブルーコーラル(Blue Coral)」は、ピロサスの枝変わりをもとに改良した品種です。

ブルーコーラルはピロサスより葉が小さく茎も細いのですが、ピロサスより丈夫で生育スピードも速い上、株張りが良く、原種ピロサスの約3倍の葉をつけるという特徴があります。花も原種ピロサスの3倍くらいの数が開花します。

 

ブルーコラールには、葉に斑が入った「チェルシー(Chelsea)」という変種もあります。

 

アメリカンブルー「ブルーシェル」は、コンテストで賞を取った、青空のような色の花を多量に咲かせる品種です。またブルーシェルは、特に摘心や切り戻しを繰り返さなくても、自ら花芽をどんどん作り出していく性質があるので、すべての花が咲き終わる晩秋ころまで、手入れの手間が最低限で済みます。

【まとめ】

アメリカンブルーの主な種類をまとめてみました。

 

この植物が正式の学名にもとづく「エボルブルス」ではなく「アメリカンブルー」という名称で世間に広まることになった理由として、おもしろいエピソードが伝わっています。

 

はじめて輸入された当時は、この植物の正式な名称がはっきりしませんでした。

そのため「アメリカ産の青い花」ということで輸入業者が「アメリカンブルー」という名前で呼ぶようなり、それがそのまま日本での名称として定着するようになったということです。