春先になると、店頭や公園で可憐な花を咲かせるマーガレットをよく見かけます。またマーガレットは恋占いの花としても有名で、花びらで「好き、嫌い、好き…」と占ったことがある方も多いはずです。そんな清楚のイメージのマーガレットの花ですが、顔を近づけると「え?!」と驚くことがあります。それは匂いです。
動物のフンのようだと表現する人もいますが、感じ方は人それぞれです。そんなマーガレットの花の香りの成分は何なのでしょうか。どうしてそのような香りになったのでしょう。今回は香りについて調べてみました。
マーガレットの花は何であんな香りなの?
マーガレットの香りの成分を分析したところ、「ミルセン」「ジャーマクレン」「ピネン」という3つのにおい物質が確認されたようです。聞きなれない名前ですが、「ミルセン」は芳香を持つ無色の液体で、香料の世界では多く利用されているようです。
メントール、シトラールなどは有名です。「ジャーマクレン」は、昆虫のフェロモンです。「ピネン」はマツ、ヒノキなどの針葉樹に含まれていて、香料・医薬品の原料とされるようです。この3つの物質だけをみると、嫌な匂いのもとになるとは思えません。どちらかといえば、心地よい香りでしょうか。3つの物質が混ざり合って、新しい香りになったのではないかと考えられます。
マーガレットは虫に花粉を運んでもらう「虫媒花」です。そのため、花の色や甘い蜜、良い香りで昆虫をひきつける必要があります。マーガレットはこの独特の香りで、昆虫をひきつけ花粉を他の花に運ばせているのでしょうか。
人間にとっては、苦手な香りでも昆虫にとっては、大好きな香りなのかもしれません。この香りは子孫を増やしていくための一種の武器となっているのでしょう。
また近年、ラベンダーの香り成分を持つ「風恋香(ふうれんか)」というマーガレットの品種が開発されたそうです。興味ある方は調べてみてください。
まとめ
マーガレットの花の香りは、どうやら苦手な人が多いようですね。でも、動物や昆虫にとっては引き寄せられる、なんとも良い香りなのでしょうか。ちなみに、マーガレットに似たノースポールの匂いも独特です。
ヒサカキ、スイセン、パルドサムなども個性的な香りです。またアメリカミズバショウは、臭いけれど、やけどや擦り傷などの治療に効果あるようです。根っこはクマにとっては食料になるそうです。花は見た目ではわからない、奥深い植物のようです。