ユリの花は大小さまざまで、庭先や公園、路地、野山などで見かけます。しかし、その花をルーペでかざして、つぶさに観察してその特長なりを研究する人は少ないと思います。ユリの花粉の正体とはなにか、そして色は、大きさはという疑問にお応えしていきます。

ユリの花粉の特徴 そしてその色と大きさについて

ユリの花粉の特徴とは?

ユリの花粉の形ですが、ラクビーボールのような楕円形をしています。そして顕微鏡で覗くと、表面はひび割れているような模様があることが判りました。特徴として、ユリの花粉は粘る性質がありますので、一度つくとなかなか取れません。したがいまして次のように注意を払ってください。

□ ユリの花と接触またはその花を取り扱うときは、ユリの花粉を衣服につけないように慎重に注意をしてください。

□ 最近の花屋さんで売っているユリは、お店側で花粉を取り除いていることが多くなりました。そういうユリは安心ですね。

スポンサードリンク

ユリの花粉の色は?

前文で申し上げました通り、ユリの花粉は楕円形です。発芽溝を1本持ち、しかも表面構造が網目状であるという特性を兼ね備えています。様々な品種があり、花色も多彩で、白色、黄色、オレンジ色、ピンク色、赤色などあるので花粉の色も様々です。良く見かける白く大きなユリの花粉はエンジ色が多いですね。白にエンジ、これぞユリだと思われる方も少なくありません。

 ユリの花粉の大きさは?

花粉の大きさですが、花粉の詰まったおしべの粘り気の強い花粉がついています。倍率400倍にした顕微鏡で花粉を調べて見ると、ユリの一つの花粉の大きさは0.08×0.06mm(80×60μm)くらいであることが判りました。ひとつの花粉が小さくても、ユリの花の花粉はそれが大きな集合体になっていますので、付着には十分注意をしてください。

【まとめ】

ユリの花は、花びらが6枚あるように見えますが、そのうちの3枚はガクが変化したものです。花粉は、おしべとめしべの交配により次の命に受け継ぐ大切なものです。                                   命を継ぐというのはこのユリだけではなく、地球上のすべての動植物の行いです。話がはずれますが、人間だけでなく、他の一部の動物たちも「花粉症」に悩まされています。だからこそ花粉の知識を身につけ、発症を予防していくことが大切なのです。