ムクゲは日本でも昔から親しまれ、盛夏の訪れを知らせてくれる夏の主役ですね。鑑賞期間が長く綺麗な上に種類が豊富で狭い土地でも育てる事ができるのが人気な理由の一つかと思います。今回はムクゲの漢字についてご説明していこうと思います。

むくげ 漢字 意味

「むくげ」の漢字とその由来・意味について

ムクゲは漢字で「木槿」と書きます。中国名を「木槿(ムージンまたはムーチン)」と呼ぶそうです。「木槿」を音読みすると「もくきん」でそれが変化して「むくげ」となったのではないかと言われています。また、韓国での呼び方「無窮花(ムグンファ)」か「ムキュウゲ」が変化して「むくげ」となったのではないかという説もあります。「無窮花(ムグンファ)」は散っては咲きを繰り返して長く咲き続けるということに由来するようです。一つ一つの花が咲く期間は短いですが、次々と花を咲かせて比較的長い期間花を咲かせるというムクゲの特徴を表していますね。そして、ムクゲは韓国の国花でもあります。ムクゲが韓国の国花として指定された経緯については正確な詳しい資料が残っていないそうですが植民地支配から解放されてから韓国国花へと採用されたのは自然の流れのようです。自然の流れで国花になった経緯として考えられているのには、昔から朝鮮列島全域に咲いていた花木で、長い間朝鮮の人々に愛され続けている花木であるということです。

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その証拠に高麗時代の国のなかに「槿域(グンヨウ)」や「槿花郷(グンファヒャン)」という「槿」の字を使った名前の国も存在していてようです。これらの国名は「ムクゲの国」という意味になるそうですし、新羅王国は自ら「ムクゲの国」と呼んでいたそうです。古代中国も「ムクゲが咲く君子の国」と呼んでいたり、韓国の国歌にもムクゲが登場したりします。朝鮮の人々にとって重要な位置付けの花木であり、何世紀もの間ムクゲの花を大切にし、愛して来て事がわかりますね。また、ムクゲ の別名をハチスまたはキハチス(木ハチス)と言います。これは一日花のハスに咲き方が似ていることから来ていると言われています。ハスは蜂の巣のような果実をつけるので「ハチス」と呼ばれ、水上植物のハスに対してムクゲは花木であることから木のハチスということで「キハチス(木ハチス)」とついたのだとか。

【まとめ】

ムクゲの名前の由来は中国名や韓国での呼び方が変化してムクゲとなったようですね。ムクゲは日本でも昔から栽培の記録が残る歴史ある花ですが、何より韓国では大切な国花として多く愛されてきた花です。街中でも見かけるほど広く植えられていて、現在では夏の代表的な花となっている美しいムクゲの花を楽しみましょうね。