スズランとは、スズラン亜科スズラン属に属する多年草の一種で、君影草・谷間の姫百合との別名もあります。「ラン」と名前に入っていますが、蘭の種類とは関係ありません。日本では本州中部以北、東北、北海道の高地に自生する寒さに強い有毒植物です。
この有毒性のため、害虫の心配もほとんどないです。一般的には、業者でもない限りスズランは苗から育てることが多く、種から育てる場合は少ないです。その理由とは種の採取の時に、スズランの有毒性にやられてしまう危険性があるので、種に触ることなくスズランを栽培しようとするためと言われています。
スズランの種からの育て方
スズランは種と苗から育てることができますが、種から育てるには蒔いてから時間がかかるので、ほとんど出回っていないのが現状です。しかし時間がかかり面倒ではありますが、種から育てることも可能です。
まずは花後の種を採取します。採取する際には手袋などで防備して毒に備えて準備しましょう。種を用意したら早速蒔いていきましょう。
土は市販の種蒔き用のもので問題ありません。蒔き終えたら日陰で水分をきらさないように栽培し、早いものでは翌年の春にも新芽がでてきますので、そうなったことを確認したら庭や鉢に植え替えましょう。
鉢植えの場合には水はけのいい土と大きめの鉢を用意し、地植えの場合には木陰のような明るい日陰にしましょう。植えるときに根っこの長さを揃えるようにして植えていき、植え終わったら水やりをします。スズランへの水やりは乾燥しないようにするだけで問題ないので、多くは必要ありません。
まとめ
種に触れるまたは採取するときには有毒性の植物のため、注意して作業をしましょう。種から育てるという方法は初心者向きではないと言われているので、もしスズランをはじめて栽培する場合にはこの方法はあまりおすすめできません。
初心者の方でも花を咲かせるまでは比較的簡単ですが、やはり売られている苗から栽培し始めるのがいいでしょう。スズランに慣れており、毒などの予備知識がある方は種を採取してから種を植えて花が咲くまで育ててみるのがいいでしょう。