「ラベンダー」から連想されるものは、「北海道」、「ハーブティー」、「アロマ」、「ポプリ」、「芳香剤」などでしょうか。連想されるものは、「生花」としてよりも「ドライ」の方がイメージ的には強い様に思います。最近では、自生したり、管理されたりなどではなく、個人的に栽培する人が増えてきたと聞いています。栽培する場合のラベンダーの剪定などについて調べます。

ラベンダー 剪定 方法

【ラベンダーの剪定の方法】

花が咲く時期はおおむね5~6月頃といわれていますが、日本(北海道を除く)では、たいていは梅雨の頃とぶつかります。自然の中で自生しているラベンダーであれば、自然に任せて枯れたり芽吹いたりを繰り替えしていると考えられますが、栽培者が楽しみのために植えつけたラベンダーの場合は、枯れていく姿は見ていられないはずです。ですが、ラベンダーも世話をしないでそのままにしてしまうと、やはり枯れてしまう可能性もある様です。それを防ぎ、さらに翌年の収穫を増やす可能性を高めるためには、「剪定」が必要になるといいます。ラベンダーの剪定の目的は、一般的に、①伸びすぎた茎を整えるため、②花をたくさん収穫するため、③株の環境を健康に保つためなどといわれています。

[ラベンダーの剪定の時期]

ラベンダーの剪定は、時期や栽培期間(栽培の経験値)、ラベンダーの種類などに加えて、栽培方法や地域によっても違いがある様です。そのため、一般的に経験の浅い栽培者は、①剪定の時期は、「花が咲き終わったあと」と「株や環境が落ち着く秋」の2回、②剪定は、新芽を残して、その向きにも気をつけること、この2つのポイントを、まずは覚えておくと良さそうです。ラベンダーの栽培に慣れてくると、その楽しみ方や目的などに合わせた剪定を行える様になるといわれています。

 

・ラベンダーの花(ツボミ)の剪定(収穫)

実は、ラベンダーは、ツボミの時の方が切り花としては香り高いといわれています。栽培者が見

定めて摘み取ることを「収穫」という様ですが、切ってしまうという意味では「剪定」といえるでし

ょう。剪定する時期は、ラベンダーの花が開く前ですから、おおむね6月前後(5~7月頃)といわ

れています。

 

剪定の方法は、次回、たくさんツボミをつける様に、新芽が出る位置(節でいうと5つ目ぐらい)

を残す様に切るそうです。将来、①下に向かって(地表をはう様に)伸びる、②中側に(ほかの茎と

込み合う様に)伸びるなどが、起こらない様に、茎の向きにも注意をしてもらいたいそうです。

 

・ラベンダーの花の剪定

ラベンダーの花の剪定は、おおむね6~7月頃といわれています。時間的に無理な場合は、最低

限の作業として、花だけを摘み取っても良い様ですが、これは、「花が自然に散るのを待つよりは

良い」という意味で、花が散ってからでは、「剪定時期を逃した」ともいえそうです。

 

剪定の方法は、花が咲いたラベンダーを株の根元から、1本1本を丁寧に摘み取るということで

す。種類によっては、必ずしも「根元から」という訳にはいかず、茎に新芽がつく種類の場合は、

次の収穫を考えて、新芽を残して剪定するのが良い様です。その場合は、節5つほどを残すのが

一般的だということです。

 

・ラベンダーの枝の剪定(形を見栄え良く)

「3月頃」、「6月前後」、「9月頃」、「12月頃」を目安に行なう枝の剪定で、これは、茎が伸びた長

さだけを、ていねいに切る方法の様です。

 

剪定する方法は、まず、2年以上前の古い茎は根元から切り、「見た目」を重視したいなら、生長

した長さ分だけを切るそうです。その時、新芽が出る節に注意が必要だそうです。新芽を切って

しまうと、次の収穫ができなくなってしまう様です。

 

・ラベンダーの枝の剪定(枝すかし)

「ラベンダーは、気温と湿度の高い環境が苦手で、気持ちの良い風を好む」ということでした。数

年もラベンダーが伸びるに任せておくと、見るからに風通しが悪そうに見えるといいます。さら

に、株の中まで日の光が入らず、込み合うことで湿気が多くなり、結果、害虫や病気を呼び寄せ

ることになって、運が悪いと枯れてしまう恐れがある様です。そこで、ラベンダーの好む環境に

整え直す作業が必要になる様です。

 

剪定時期は、収穫時期とほぼ重なる種類も多く、同時進行できれば1度で済むのですが、できる

だけ収穫が可能な時期内(おおむね6月前後)に行なうことが理想的だといわれています。

 

剪定方法は、「調理器具のボールの様に丸い形に切るのが理想」という考え方もある様ですが、で

きあがりの形にこだわることはないということです。新芽がある場合は、新芽がつく節3つほど

は残しましょう。「地表に触れている茎」、「枯れている茎」、「根元に近い茎」などを切る意識をし、

できあがりは、風通しが良さそうな印象になることがポイントだそうです。

 

・2~3年目ぐらいからのラベンダーの株の剪定(強剪定)

もともとが低木に分類されるラベンダーは、数年間、伸びるに任せておくと、株の下から木の様

に変わっていく「木質化」が起こる様です。木質化が起こった場所からは(種類にもよる様ですが)、

新しい芽が出ることがないといわれています。そこで、栽培者は、そろそろ挿し木の時期だと判

断する様です。なるべく長くラベンダーを楽しみたいとなれば、早くて9月頃から、遅くても3

月頃までに強剪定を行なうのが一般的です。強剪定とは、「今までの剪定よりも大胆な剪定」を指

し、「バッサリ切った」という印象を抱くかも知れません。

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剪定方法は、「枝すかし」とおおむね同じの様ですが、できあがりのラベンダーの茎が、全体的に、

剪定前の半分の高さになるイメージをしてみましょう。それに加えて、木質化した部分を取り除

き、株元を思い切ってすっきりさせてみましょう。ポイントは、「新芽を残して、できるだけ短

く剪定すること」だそうです。

【まとめ】

ラベンダーには1年の内に4回ほどの剪定時期があり、ラベンダーの株の状態が剪定時期と重なり、栽培者に剪定をする時間的な余裕があれば、作業が長時間になる可能性がありながらも、おおむね5~6月には、ほとんどの作業を終える可能性があると感じました。剪定で大切なのは、「気温と湿度の高い環境が苦手で、人が気持ち良いと感じる風を好む」という性質を満たしているかということの様でした。

強剪定は、おおむね2~3年目ぐらいから、毎年行うのが良く、栽培者は、それを心がけている様でした。この強めの剪定が、次の年の収穫に向けて株をさらに大きく育てるので、たくさんの花が咲くことに期待ができるということでした。

ラベンダーは北海道が有名なのは、ほとんどの人が知る所ですが、ラベンダーの性質を満たした理想の環境といわれる「梅雨がなく、爽やかな環境」が一致したからだと改めて思いました。