植物の葉は種類によって形が様々なのは皆さん知っていると思います。では植物の葉の内部構造の事はご存知でしょうか?植物の葉は光合成をしてエネルギーを作るというのはなんとなく知っていますが葉の中身はどうなっているのでしょうか?
椿の葉は他の植物とは違わないのでしょうか?調べて行きたいと思います。
ツバキの葉の構造
植物の葉は光合成を行うことにより植物にエネルギーを与える生産工場です。葉は表面から順に上面表皮、葉肉、下面表皮の三つの領域に分かれています。さらに、葉脈部分には維管束組織が見られます。
上面表皮の表面側の細胞壁にはクチクラ層が発達しています。クチクラ層は細胞壁にクチンが厚く沈着してそこに蝋が浸透したものです。強い光や紫外線に対する防御や気孔以外の部分から水が失われて行くのを防いでいます。
表皮には気孔が見られます。椿のような照葉樹の葉では葉の下面のみに気孔が見られますが、多くの植物は葉の両面に気孔を持っています。上面表皮と下面表皮に挟まれた部分を葉肉と言います。葉肉を構成する組織は柔組織です。多くの双子葉植物の葉肉は機能、構造から柵状組織と海綿状組織の二つの異なる領域に分けられます。柵状組織は光合成によるエネルギー生産、海綿状組織ではガス交換の場として、二つの組織は機能的に分化しています。
柵状組織では、細長い細胞が隙間なく並び、各細胞には葉緑体がびっしりと詰まっています。柵状組織には葉の葉緑体の82%が含まれています。海綿状組織細胞は不規則に並んでいて空気隙間がみられ、この空間を二酸化炭素と酸素が循環しています。
葉を切って横から見ると次のように並んでいます。表皮、柵状組織、海綿状組織、気孔となっています。
表皮は植物体を保護して気孔以外の場所から蒸散を防ぐ役割があります。
柵状組織は細長い細胞が密に並び、葉の光合成を行う組織です。多くの植物の柵状組織は一層ですが椿の柵状組織は二層の構造になっています。
まとめ
植物の葉の構造は外側は上面表皮、葉肉、下面表皮に分かれていて、中では柵状組織が光合成を担っていることがわかりましたね。
そして椿の葉の特徴は気孔が下面にしか無いということでした。皆さんも植物の葉を観察してみてはいかがでしょうか。