古いレンガの壁面を覆うアイビーのツル。覆い茂る緑色はどことなく懐古的な雰囲気が漂います。直射日光を防ぎ、植物からの水蒸気が夏場は暑さをやわらげ、冬場は乾燥を防ぐ効果があると言われ、その外観への憧れやエコとしてアイビーによる壁の緑化に興味を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

では、そんなアイビーをうまく壁に這わせるにはどうすればいいかを紹介します。

アイビーを壁に這わせたい…けど這わせ方に注意!

アイビー 壁 這わせ方

壁面緑化、つまり壁にアイビーを這わせる方法ですが、実はデメリットもあることはご存知でしょうか?

まず、植物のツタを直接登はんさせて(壁を登らせて)いるもので有名なのが、甲子園球場を覆うブドウ科の植物ですが、これをアイビーで行おうとすると、アイビーが持つ気根(空気中に伸びる根)と呼ばれる部分を直接壁に這わせる方法のため、この場合アイビーが覆っていくのに任せてしまうとこの気根の跡が壁に残ってしまいます。

これは引きはがしても取れなくなるので、アイビーを取り除こうとすれば吹き付けの壁などは吹き付け剤ごと剥がれてしまって結果壁を傷めてしまうのです。

また、アイビーは基本的に生育旺盛ですから、メンテナンスも大変ですし、家で直接登はんを行ってしまうと、時には家のなかにまで伸びてきてしまう、なんてこともあるようです。

スポンサードリンク

なので、アイビーを壁に這わせるには、間接登はんという方法を取りましょう。これは、壁との間にフェンスや登はんマット(吸着剤と立体金網が組み合わされたもの)などを添える方法です。

基本アイビーは壁面でないと気根を吸着させることが出来ず登はんしていかないので、アイビーをビニタイなどで結んで誘引し生長させるようにします。

こちらならば直接壁に誘導してしまわない限り壁を傷めにくいのでリスクも低いです。また、メンテナンスはしっかりと行い、緑を保つようにしましょう。

まとめ

海外などでは石造りやレンガの家屋が多いためこのアイビーが壁を登って行ってしまってもそれほどダメージがあるわけではないのですが(取れにくくはなりますが)、日本の家屋はそうもいかないので、放置してしまうと家が朽ちるのではないかという勢いで伸びていってしまうそうです。メンテナンスも大変ですし、デメリットも多いのを頭に置いておいてくださいね。

とはいえ、間接登はんならば壁を傷めにくいので、興味があれば試してみるのも良いかもしれません。