可憐な花を咲かせるスズランの花は、君影草や谷間のゆりとも呼び、春に咲く花といて、誰もが知る花の一種です。寒さに強いスズランの花は北海道に代表する花として人気があり、芳香もあるのでその香りを求める人も少なくありません。

日本に存在する多くのスズランはドイツスズランで日本スズランと比べると花も大きく、香りも強いのが特徴です。そんな可憐なスズランですが、実は毒をもっているのです。間違えて口にいれてしまった場合は取り返しのつかないことにもなりかねません。

では、スズランの毒とはどういったものなのでしょうか?

スズランの毒の成分とは?

スズラン 毒 成分

スズランに含まれている毒は「コンバラトキシン」や「コンバラマリン」、「コンバラシド」と呼ばれるものです。

北海道での山菜として、行者にんにくと見た目が似ております。行者ニンニクと間違えて食べてしてしまうとめまいや嘔吐、頭痛や心臓まひなど重症になる場合があります。

この毒の正体は強心配糖体という成分ですが、精製したものは強心剤として使われることもあり、主に心不全や不整脈の治療に使われることもあります。

ですが、薬とはいえその量は厳密であり、ほんの少しの量の過ちで命に関わるほどの危険性があると言われております。

スポンサードリンク

スズランの毒の含有量は?

スズランの毒は、草体すべてにおいて持っていると言われております。中でも花や根には強い毒があります。

毒の主成分は「コンバラトキシン」ですが、含有量は1gとした場合約0.1mgと言われています。

またスズランの草体すべてに限らず、水に生けておいただけでも毒の抽出が簡単に出来てしまいます。花瓶の水1Lに対してだと、500mgのコンバラトキシンが含まれると言われております。

まとめ

見た目の可愛らしさはもちろん、幸せの再来や純潔、清楚といった美しい花言葉をもつスズランですが、その見た目や花言葉の意味とは裏腹に、人の生命をも脅かす強力な毒を持っています。スズランは行者にんにくと間違えて調理をしたとしても、スズランの毒がなくなることはありません。それほどまでに強い毒性をもつ植物でもあります。

とはいえ、それでもやはり可愛らしいスズランを家でも愛でたいと思われる人も多いはずです。今は瓶に入れたハーバリウムというものもあります。瓶に入っているので、小さなお子様がいても安心して飾ることができます。正しい知識を持って、危険がないようにスズランを楽しんでみてはいかがでしょうか。