五月ごろになると、ツツジの花が満開になり、溢れるような花付きが見る人を楽しませてくれます。学校などでは、ツツジの花を押し花にしたり、花の花粉などを顕微鏡で観察したりと、学習の教材になっている場合もあります。

この記事では、ツツジの花の構造や、特徴に注目してみたいと思います。

ツツジ 花 構造

【ツツジの花の構造は?】

ツツジの花びら(花弁)は、五枚が合体して一つになった合弁と呼ばれるつくりをしています。よく成熟している花弁には花の色が少し濃くなり模様が入っています。この模様は、よく成熟している花弁のしるしで、その花弁の中心部には極端にへこんだ部分があり、その下に密があります。

この花弁の模様は、虫を引き寄せるための目印になっています。

ツツジの「がく」は五枚です。そして、おしべはなんと10本あります。このうち、一本だけが極端に短いのが特徴です。そのおしべの位置は、模様がある花弁と一致しているのです。これは、虫を誘うための工夫です。虫が密を求めてやってきたときに、その密に近い位置にあるおしべの花粉を体につけて、運んでくれるのです。

さらに、おしべの先端にも注目してみましょう。

おしべの先端には「やく」と呼ばれる部分があり、花粉を作っています。ツツジのおしべのやくにはふたつの穴があり、それぞれから花粉を出しています。指でさわると、白い花粉が繋がって出てきます。白い糸のようにも見えますが、拡大して観察すると粉であることがわかります。

めしべは、花の中心に一本だけあります。おしべよりも長くなっています。その先端は五角形に近い形になっていて、漢字の大の字があるように見えるのが特徴です。

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このように、ツツジの花は、がく5枚、花弁5枚、おしべ10本、めしべ1本でできています。

【ツツジの花の特徴】

ツツジの花を構成しているものは、めしべ以外は5の倍数であると考えると分かり易いです。がくが5枚、おしべが10本といった具合にです。

ツツジは低木に咲く性質があり、花は枝先にたっぷりつきます。

まとめ

いかがでしたか?今回はツツジの花の構造と特徴についてご紹介いたしました。花の観察をする時は、花を丁寧に分解して、顕微鏡やルーペなどで観察するとわかりやすいですよ。